なぜ聴者の社長が聞こえない・聞こえづらい人と働くようになったのか?

なぜ聴者の社長が聞こえない・聞こえづらい人と働くようになったのか?
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まずは自己紹介

皆様初めまして。株式会社方角という会社の代表をしているKataと申します。キコニワ唯一の聴者(耳の聞こえる)ライターです。

こういう会社になった流れ

株式会社方角という会社は、2021年1月に設立された、まもなく4年目を迎えるデザインの制作会社です。(早いな〜〜)

Webデザインをはじめとしたデザインに関する多くの案件を扱ってまいりましたが、昨今は特に聴覚障害に関するお仕事をする機会が非常に多く、これまで真摯に取り組んでまいりました。

そのきっかけとなったのが、会社設立の半年後にエキマトペというお仕事に出会ったことです。

エキマトペとは、駅の音を手話やオノマトペ(擬音)、文章で可視化するという取り組みです。富士通さんからお仕事を発注していただき、担当させていただきました。

https://ekimatopeia.jp/

ちなみに私自身は耳が聞こえる人間です。またエキマトペをやるまでは、耳の聞こえない・聞こえづらい人と関わったことすらありませんでした。

このお仕事を担当したことを何気なくSNSに投稿したところ、大変多くの反響をいただきました。特に聴覚障害当事者からの反響がものすごい数届き、わざわざご意見や感想を私個人に送ってくださる方も現れました。

デザインで、社会を変えることができるのかもしれない・・・

このことをきっかけに、私の人生は大きく変わりました。

それまで何となくやっていた会社を「障害のある社会をデザインで変える」というミッションを掲げたデザイン会社にシフトチェンジしました。

そのようなデザイン会社は今まで聞いたことがなかったし、うまくいくかもわかりませんでしたが、とりあえずやってみようと思ったわけです。

ですが、私は耳が聞こえます。障害のある社会をデザインで解決するといったって、今の私は実感としてどうしても伴わないのです。

そこで私は、聴覚障害当事者のアルバイトを雇ってみることにしました。彼女はちょうど大学を半年後に卒業するということで、まず半年間だけ一緒に過ごしてみることにしました。

今思い返してみると、改善すべき点は色々あったように思いますが、彼女と一緒に働いてみて困ったことは一度もありませんでした。

電話ができないならテキストで送ればいい。口話を使わないなら手話を私が覚えればいい。彼女の障害に、会社が対応していけば良い。そう気づいたのでした。

今では10人中8人の聴覚障害当事者メンバーが弊社で活躍してくれています。職種もPM、デザイナー、事務、リサーチャーなど職種も様々です。結果的に、デザインの会社だった弊社は、弊社そのものの組織をデザインすることにもなりました。2人の聞こえるメンバーも、8人の当事者メンバーと独自の方法でコミュニケーションをしているようです。かつて私がコミュニケーションの方法を探しながら見つけていったように。

ちなみにアルバイトだった彼女は、今でも弊社で社員として活躍してくれています。

まとめ

個人の力だけで解決しようとするのではなく、組織そして社会で対応していく。私は今の現状がどうすれば良くなるかを常に考え続けていて、社員からいつも学ばされています。

社会全体が、そのようになると良いなと感じます。障害のある社会をデザインで解決し、世の中を平和にするお手伝いができれば嬉しいです。そのために、日々の仕事のアウトプット、そして組織の細かい改善の繰り返しをこれからも怠らずにやっていこうと思います。

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