※ここでは聴力に関係なく、聞こえにくい&聞こえない全ての人に提供できるように、きこえに障害があるとして「聴覚障害者」と明記しております。ご了承ください。
皆さん、こんにちは!
高校や大学を卒業し、社会人としてこれから様々な経験をするだろう、また、転職で新しい環境にチャレンジしているだろうと思います。就職活動中の方も企業探しや志望動機などに悩みながら頑張っていると思います。
聴覚障害者の就職に関して、転職率は、他の障害と比べて聴覚障害者のほうが多いといわれています。
しかし、地域によって違いはありますが、都会と比べて、郊外は企業が少ない、障害者枠の雇用が少ない理由から(携わる業務が自分に合う合わない関係なく)、長く勤める方も多くいます。また、中には、業務に「合うか合わないか」はそもそも無く「働かなければならない」という考えを持つ方もいます。
今では見られなくなりましたが、90年代では「正社員でなければならない」「石の上にも3年」「終身雇用」「一つの会社に長く働き続ける=真面目である」など、そのような価値観もありました。現在はリモートワーク、フレックスタイムの導入など多様な働き方になっており、目紛しい変化を遂げ、価値観も多様になってきています。
本記事では、一人ひとりの様々なバックグラウンドがある中で、自分が思う『働く』ってなんだろうと一度、立ち止まって考えるきっかけにもなれたらと思います。
『働く』ということとは
就活の動機は、「お金が欲しい」「生活をしていくため」という最も大きな理由の一つだろうと思います。そして、転職の動機は「職場とのコミュニケーションがうまくいかない」「新しいことにチャレンジしたい」など様々な理由があると思います。
また、生活基盤を作りながら「楽しく働きたい」「自分らしく働きたい」「安心して働きたい」という理由もあるだろうと思います。
楽しく・自分らしく・安心
自分が考える働き方「楽しく」「自分らしく」「安心」について、様々な視点があると思います。それについて深く考えていけたらいいなと思っています。
あなたが考える「楽しく働く」ことは、具体的にどのように描いていますか?
- 人間関係や職場関係が良好である
- スキルやキャリア向上の可視化
- 夢中になれるくらい業務に取り組める
- プライベートも充実している
- 自分が思う良い評価を得ている
- 自分を認めてもらっている
- 聴者と変わらず、対等に取り組んでいる
あなたが考える「自分らしく」とは?
- コミュニケーションの可視化(手話など)
- ありのままの自分を出せる職場環境
- フレックスタイム
- リモートワーク
- 残業がない
あなたが「安心して働く」ところってどんな環境?
- 職場での情報共有の可視化
- 社内社外研修の情報保障の義務
- 相談できる雰囲気
- 自分の意見も受け入れてくれる
- 情報保障、かつ対等であること
など、いくつか挙げてみましたが、家庭や教育環境、価値観はそれぞれ異なっており、自分が理想とする働き方も様々なので、上記を参考に、自分にとって「楽しい」、自分が「自分らしく」、自分が「安心」できることについて、ノートやメモに全て書き出してみませんか?
また、逆発想として、【自分にとって「楽しくない」とは】【「不安」に感じること】なども書き出すのも良いでしょう。
それを基に、就活や転職で活かし、面接でも自分の思いも伝えやすくなると思います。
ただ、注意しなければならないのは、自分が書き出したその内容の全てに当てはまる企業は、残念ながらほとんどありません。そこで、書き出した内容に自分がこれだけは譲れないと思うところに2つや3つを選び、その次に優先順位を自分で決めて、取り組むと良いですね。
あなたにとって「働く」とは?
改めて、あなたが考える「働く」とは何でしょうか?自分が感じたことや思ったことを言語化、または文字にすることはすごく大切なことだと思います。働くということを多角的に、そして自分を客観的にみて、新しい自分を発見する機会となります。
働いたことがなく、その働くイメージが浮かばない、どんな働き方をしたいのか分からないなどがあれば、周囲の人、例えば家族、学校の先生、友達や先輩などに聞いて参考にすると良いでしょう。