私たちはデフファミリー3人家族について執筆してるスノマナと言います。
もうすぐ2歳を迎える聞こえない息子がいます。
私と同じ感音性難聴で、手話で会話をしています。
初めての手話は「電車」で、手の動く方向、位置、速さなど動く手、「ろう者」の1人として生まれてきたんだと思うくらい、周知をよく観察する子です。
現在、週4日保育園と月3回明晴学園の**明晴プレスクールめだか(0〜2歳向け)**を通っているため、
毎日何かを忘れてそう、と思うくらい多忙な生活を送っています。
そこで聞こえない子をお持ちのろう者の新米ママ・パパさん!
聞こえない子を保育園に預けるってハードル高そう、どうしたらいいの?と
思いますよね。
私の経験をご参考になれれば幸いです。
聞こえない息子を保育園に預けた理由は?
聞こえる子と交流できる機会を作りたいと思ったからです。
明晴プレスクールめだかは同じ仲間と集まって交流しますが、私は人見知りなので、
聞こえる人の知り合いが少ないです・・・笑
でも、赤ちゃん期から色々な人に交流させてあげたおかげなのか、「人見知り」がしない方で、外食に出かけるたび、知らない人に手を振っていました。
聞こえる人と聞こえない人との間には見えない壁があると思うのですが、それをぶっ壊して楽しく話してほしいという思いがありました。
まず、聞こえる人と接することに対して慣れさせるために保育園に入れた方がいいと判断しました。
今の保育園をどうやって決めた?
今住んでる家から距離が近いところをGoogleマップで調べて、
HPや内容をみて良さそうだなと思う保育園を4つほど絞りました。
私たちの生活に欠かせない電話リレーサービスを利用して、
- 保育園見学できるか
- 息子と私は聞こえない旨を説明
- 聞こえない息子を受け入れOKか
- 手話通訳者と同行していいか
- 緊急事態の連絡方法
など確認をとりました。
4つの保育園を見学し、夫に見学した感想を共有して
今の保育園が良い点を幾つか挙げました。
- 聞こえない息子の受け入れがOKである
- 給食が美味しい
- バイキング形式を採用するなど面白い内容
- 屋上、雨天時でも広く遊べる地下ホール、地下から4階まであるのでエレベーターが付いてるなど施設・設備が充実してる
- 使用済みのオムツを持ち帰る必要がない、荷物がかさばらないか、など
- 連絡帳(出欠申請、お迎えは誰かなど)はアプリで操作できる
- 緊急事態の連絡方法は電話リレーサービスで行うことに対して理解してくれる
- 息子は動くのが好きなので、クライミングウォール、砂遊びなど充実した園庭
- ネットの口コミが良い
- 明晴学園の明晴プレスクールめだかと掛け持ちOK
その中、決め手になったことは、
「縦割りクラスであり、違う歳のお子さんと交流ができます。お姉ちゃんやお兄ちゃんが小さい子にフォローすることがあります。なので、安心してくださいね」と案内係の方が仰ったことです。
明晴プレスクールめだかも違う歳と交流する考え方と似ており、方針に似たような環境に通った方が息子にとってはストレスが溜まらないのではないか、と思いました。
たまたま、手話を少し学んでいる保育士がいたり、
息子の担当の先生も「また明日ね」「食べるよ」「トイレ」など
簡単な手話を覚えてくださいました。
また、他の先生からもホワイトボードで「体調いかがですか」や息子の1日の様子などを筆談して
もらいます。
とある日、担当の先生が「明晴プレスクールめだかを見学したい」と。
本当に見学に来てくださいました。
聞こえない子とのコミュニケーションはどうしたらいいか、を第一に考えてくれたんだ、
ここの保育園にして良かった、と思えたのです。
ただ、デメリットがある。
明晴プレスクールめだかは、言葉がみえる「手話」が飛び回ってるため、
息子は言語取得&見える情報が得られます。
だが、保育園は違います。
とある日、お迎えに行ったら、読み聞かせ絵本タイムの最中でした。
先生はマスクしているため、口の形、表情が分かりづらい。
しかも手話ができないので口話で話します。
聞こえる子たちは楽しそうに聞いていますが、息子はなんて言ってるかわからないから
「絵」を見てる、というような状況を目撃しました。
情報保障を整備されていない環境を過ごす息子の様子を見ると
私も似た境遇を過ごした経験と重なって心が痛かったです。
聾学校は幼稚部からではなく、0〜2歳も預けられる保育園みたいなのがあったらいいのにな、いっそ辞めようか?と葛藤することがありました。
でも、目で見る子なので、身の回りをちゃんと観察して考えて行動する、真似てやってみることが見られるようになりました。
保育園は楽しかった!と思い出の1つに残れるように保育園側と協力して行こうと思いました。
保育園ではできないことを、家で手話で絵本を読ませたり、
何でもない会話を手話で話すようにしたり、
保育園で頑張ったご褒美に帰り道におやつを買って食べたり、
夕ご飯は息子が好きなおかずを作ったり、
息子の素を出して、ホッと安らげるように私たちも意識して関わっています。
保育園はいつまで通う?
3歳になったら、聾学校の幼稚部の進学を検討しています。
なぜ3歳までなのかの理由を説明します。
手話で会話がスムーズにできる、身の回りのことが自分でできるようになると思いますが、
保育園側がどうしてもできないことが発生する恐れがあります。
【保育園を続けた場合】
- 手話が上手な先生やお友達は少ないので、孤独になる
- 当事者に合わせた情報保障を整備するのは厳しい
- 話が通じないとき、「筆談をする」のが難しい
- 難聴児の成長に適した内容ではない
- 大人数なので、息子のフォローをしてくれる先生が足りない
【聾学校の幼稚部を進学した場合】
- 難聴児の友達がいることで「安心感」「コミュニケーションの楽しさ」が味わえる
- 少人数に対して複数の先生が見てくれて手厚い
- 難聴児に適した「発音指導」や個別の学習がある
- 見える情報・言葉の「手話」が溢れる世界である
- 息子が大きくなって、中学部や高校は聞こえる人の学校に行きたいと言った時を見通して、成長に合わせた環境で過ごし、自分で判断・主張できる心を育むとが大事だと思う
- ずっと聾学校にいると外の世界を知らずにいたら、いざ社会に出た時に大変な思いをする課題を軽減するために地域の幼稚園・保育園と交流する機会を設けている
育休の間、聾学校の方針、雰囲気に合うかを条件において、5つ以上の聾学校を見学しました。
なぜたくさんの聾学校を見学しているかというと、私と夫が小さい時に全国にいろいろな聾学校があることが知らなかったです。
夫は「ろう学校はここだけなのかな」と思っていた。
私も口話&キューサインが当たり前のろう学校にいたので、幼稚部から手話OKのろう学校の存在が知らなかった。
その経験を踏まえて、全国の聾学校を視野に入れています。
ただ、私たちは共働きなので、仕事はどうするのか、が課題になります。
- どの聾学校に行っても安定した生活を送れる完全在宅勤務の仕事
- 聾学校の幼稚部の活動時間は短いので、短時間OK、時間調整しやすいシフト制の働き方
この2点の条件が要ると話し合いました。
前職は上記の条件が難しいので、育休が終わる際に条件が合う会社に転職しました。
夫も同じく、在宅勤務できる会社に転職しましたが、全国は厳しいので、行く聾学校を決めたら転職を検討しています。
私たちの職場環境を事前に整えておけば、息子がここの学校に通いたい!と言っても柔軟な対応できるのではないかと思います。
来年も、引き続き気になる聾学校を見学予定です。
息子の気持ちを尊重して納得いく結果になれたらと思っています。