兄は聞こえない。弟は聞こえる。わが家の言語のはなし

お久しぶりです!
これまで執筆してきた記事が、たくさんの方に読んでいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
実は私は、小説を読むのがあまり得意ではなく、長文を読むことに少し苦手意識があります。
きっと同じように感じている方もいらっしゃるのではないかと思っています。
だからこそ、
・疲れない
・最後まで飽きさせない

このポリシーを大切にしながら、これからも記事を作っていきたいと思います。

今回のテーマは、「兄は聞こえない。弟は聞こえる。わが家の言語のはなし」 です。
国際結婚をされたご家庭では、
「英語にする?日本語にする?」と
家庭内の“言語”について悩むことがあると思います。


わが家も、少し似ています。
聞こえない両親の言語は、手話。

兄(4歳)は聞こえない。弟(1歳)は聞こえる。

同じ家に生まれた兄弟でも、使う言語の入り口が違うわが家。
今日は、そんなわが家の「言語の選び方」について、お話ししていこうと思います。

目次

次男も「聞こえない」と思ったら、まさかの!?

次男が生まれ、新生児聴覚スクリーニング検査の結果を聞いたときのことです。

「問題ありません。聞こえていますよ。」

そう言われた瞬間、
私はなぜか、すぐに信じることができませんでした。

思わず、
「本当ですか?もう一度、検査してください」と
お願いしてしまったのです。

再検査の結果も、同じでした。

「聞こえています。」

その言葉を受け止めるまでに、
少し時間がかかりました。

私は、いつの間にか
“聞こえない可能性”を前提に心の準備をしていたのだと思います。

手話にする? 口話にする? わが家のコミュニケーションのかたち

次男が聞こえると分かったあと、
私の中で静かに始まった悩みがありました。

「家庭の言語を、どうするか。」

私は口話があまり得意ではありません。
読み取りも、正直に言えば苦手です。

友人の子どもがコーダ(CODA)※で、一緒に遊んだことがあります。

小さな口で早口で、楽しそうに話しかけてくれました。

でも私は、ほとんど読み取れませんでした・・・・

申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


その経験を思い出した私は、
「この子に、同じ思いをさせてしまうのだろうか」
そんな不安が、胸に残りました。


※コーダ(CODA)=聞こえない親のもとに生まれた、聞こえる子どものこと。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。



家族の中で、いくつかの選択肢が浮かびました。

1口話をメインにするのか

わが家はろう者が3人。
日常の言語は手話です。
私自身、口話はあまり得意ではありません。
読み取りも苦手です。
家族全員が口話に合わせる。
それは現実的ではありませんでした。

2家の中では手話、外では口話にするのか

次男にとっては、
二つの世界を行き来することになります。
負担をかけてしまうかもしれない。
でも、私と確実に通じ合える言語は「手話」しかありません。
安心できる言葉で、安心できる場所をつくりたい。
そう思いました。

3口話と手話を同時に使う

それも考えました。
けれど、声を出せばどうしても“音”の方が優先されてしまう。
手話を見なくなる可能性がある。
それは、少し寂しい気がしました。

正解は、まだ分かりません。

今のわが家は
基本的に声を出さず、手話で話しかけています。

でも、次男が危ないことをしたとき。
とっさに体が反応して、つい声を出してしまうこともあります。

そのたびに
「あ、声が出た」と少し戸惑いながら、これでいいのかなとまた考える。

手話だけでいいのか。
口話も増やしたほうがいいのか。
両方をどう使っていくのか。

まだ、答えは出ていません。

きっと、コーダを育てるパパやママは、
どこかで同じように悩んでいるのではないでしょうか。

考えれば考えるほど、答えはひとつに絞れません。

でも、私がひとつ決めていることがあります。

それは、
「一人じゃない」環境をつくること。

コーダとして育った大人と出会える場所。
同じ立場の子どもとつながれる場。

もし将来、悩むことがあっても、
「自分だけじゃない」と思える経験は、
きっと支えになる。

正解を与えることはできないかもしれない。
でも、つながりを用意することはできる。

それが、今の私にできることだと思っています。

最後にひとつ、ご紹介します

「コーダを育てる親の会」では、オープンチャットがあります。
コーダの子育てに悩んでいる方にとって、安心できる場所のひとつになるかもしれません。

私も参加していますが、さまざまなご家庭のエピソードを聞けたり、

情報を共有できたり、とても心強く感じています。

もし今、ひとりで悩んでいる方がいたら、
のぞいてみるのも一つの選択肢かもしれません。

コーダを育てる親の会〜こだおや〜
Instagram:@codaoya
url:https://www.instagram.com/codaoya

(おまけ)4コマ漫画

楽天市場およびAmazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

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この記事を書いた人

1997年千葉県生まれ。ろう者。
デザイナー・イラストレーター。
聞こえない長男と、聞こえる次男を育てる4人家族。
ろう者の視点から見た育児を、漫画にしてSNSで発信しています。

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