Deafセラピストが上級救命講習を受けてみた!

Deafセラピストのまとんです!

以前から受けてみたいと思っていた「上級救命講習」を受講しました!

受講しようと思ったのは、実は私の目の前で、10回以上も人が倒れるという、

医療関係でもないのに、なかなかの遭遇率の高さに自分でもびっくりしています。(すべて別々の人です)

耳が聞こえない私は、電話で119もできないし、周囲に助けを求めることだけしかできず。

これくらいしかお役に立てない自分が悔しくて…それでも、耳が聞こえなくても、心肺蘇生だったりと、

できることはあるはず!!と思い切って受講申し込みをしました。

「上級救命講習」とは、

普通救命講習では、成人の心肺蘇生法、自動体外式除細動器(AED)の使用法、気道異物除去法を、

3時間で実施しています。 上級救命講習では、普通救命講習の内容に加え小児・乳児の心肺蘇生法、

外傷の手当て、保温法、体位管理法、搬送法を実施し、実技及び筆記試験を含め8時間で行っています。

手話通訳を派遣していただき、8時間みっちり受けてきました。

受講生は30名くらいで、20代から70代と幅広い年齢層の方がいました。

運転免許を取るときに心肺蘇生法を学んだけど、みなさん本気度が全然ちがう…!!

(助けてくださーい!の声も、みなさん大声!真剣です!)

実際のスケジュールです。

座学では、消防局のお仕事内容や、AEDが開発されたきっかけ、解剖生理学を学びます。

全国で1日に10万件の119通報があるそうです!

残念ながら、実際には約4割が、緊急とはまったく関係のない内容…

家の鍵がないから開けてくれ、エアコンが壊れたから直して、ここの電話番号を教えてほしいなど。

消防局をなんだと思ってるんでしょうね。

本当に救助が必要な人への迅速な対応のために、119は適正に利用していきましょう。

そして、現在はNet119もあり、聴覚・言語障がいを持つ人向けに開発されました。

お住まいの自治体によって違うので、是非調べて、登録しておくと安心です!

※キコニワでも、Net119に関しての記事があります!こちらもぜひ読んでください。

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実技では、心肺蘇生法と、AEDの使い方を、実際に人形を使って練習しました。

心肺蘇生は、
①周囲の安全確認
②傷病者の意識の確認
③周囲への注意躍起と119通報とAEDの手配依頼
④呼吸の確認
⑤胸骨圧迫30回・人工呼吸2回
⑥AEDの実施
がワンセット。

心肺蘇生(胸骨圧迫)ですが、想像以上にめちゃくちゃ力使います!

1分間やっただけで、腕と肩がパンパンに…!!(実際に次の日、全身筋肉痛に!)

この動作を強く(深さ5cm)速く(120回/分)するのは至難の技。

通報してから、救急車が来るまでの時間はおおよそ10分。(R4年全国平均)

救急車が来るまで、「強く!速く!」をずっと続けるのは、相当な体力が必要!

数人で交代しながら救命のリレーをするのがベストだと痛感しました。

(写真では分かりにくいですが、みなさんハァハァと肩で息しています)

そのあとも、異物除去や圧迫止血法、運搬法なども学びました。

最後にはテスト(すごく簡単です)も受けて、上級救命講習修了証をいただきました!

8時間は長丁場やな…手話通訳つきで最後まで集中できるのか?最後のテストもクリアできるのか?と

いろいろ不安だったけど、指導員(再任用の救急救命士等)の皆さまが明るくて面白かったのと、

私がいたチームの皆さまもやさしい方ばかりで、とっても楽しく、あっという間に終わっちゃった!

という感じでした!

座学でAEDが開発されたきっかけとなった事例のDVDが流れたのですが、

14歳~17歳の子が、突然心臓死で亡くなり、亡くなった状況と、実際の生きているときの

笑顔の写真も流れて、見てるだけで胸が痛くなり、気が付いたら涙がポロリ。

そのDVDを見終わった後に、「この映像は何十回も見てるけど、慣れない。いつも涙が出そうになるよ」と、

指導員さんがぽつりと悲しそうな顔でおっしゃったことが今でも忘れられません。

さまざまな現場で人の命を繋ごうとする救急隊員、たくさんの命に向き合っている医療従事者の方々に、

改めて尊敬の念を抱きました。そして、命ほど大切なものはない、と…。

上級救命講習を受け終えたあとに、指導員の皆さんとお話しさせていただき、耳の聞こえない私に

何ができるのだろうか?と一緒に考えました。

残念ながら音声で指示が流れるAEDは使えないけど、救命処置の流れをしっかり学んだことで、万が一

その場面に遭遇したとしても、自信をもって周りに指示ができるという強みができました。

知識があるのと無いのでは、雲泥の差です!

上級救命講習を受講して、耳が聞こえる聞こえない関係なく、すべての人(子どもも含む)が、

一度は心肺蘇生法、AED使用法を経験しておくことが重要と再認識しました。

※実習はできませんが、救命講習の内容はWebでも学べるので、興味がある人は見てみてくださいね。

総務省消防庁 応急手当WEB講座

https://www.fdma.go.jp/relocation/kyukyukikaku/oukyu/02jokyu/01oukyuteate-manabi/02_01_01.html

※園児の知育学習雑誌「幼稚園」の2024年10・11月号の付録に、AEDがありました!

 是非お子さんと一緒に、組み立てながらAEDに触れてみませんか?

楽天市場およびAmazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

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この記事を書いた人

Deafセラピストのまとんです。
大阪を中心に活動しております!
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