週間デフニュース2025/01/31号

1月5週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

皆さん、こんにちは!

2025年がスタートし、早くも1月も末になりましたね!皆さんは、日々のスケジュール管理はどのようにしていますか?私は手帳とアプリを使い分けています。手帳は自分の予定と日記用、アプリは家族共有用です。そろそろ新しい手帳を買う時期ですね〜。

さて、今週の週間ニュースは5つご紹介します!

目次

北海道、「日本手話で学びたい」裁判の控訴審が始まる

札幌高等裁判所で北海道札幌聾学校の児童2人が、日本手話で授業を受けられないことは違法として、北海道に損害賠償を求めた控訴審が始まりました。1審は、日本手話で教育を受ける権利は憲法で具体的に保障されていないとして請求を退けましたが、原告側は録画映像を証拠に日本語対応手話の限界を主張し、生徒本人尋問を求めています。一方、北海道は控訴棄却を求めています。

生徒が自身の体験を直接語ることは、極めて重要です。札幌高裁がその生徒の尋問を踏まえた上で、どのような判断を下すのか…。この裁判をきっかけに、日本手話の重要性を広く認識させ、ろう教育環境がより良い方向に進むきっかけになることを願っています。

三重県の手話施策推進部会、手話通訳者の待遇改善を求める

三重県の調査で、市町によって手話通訳者の報償費に大きな差があることが判明しました。県は来年度、約20年ぶりに引き上げる方針ですが、外国語通訳と比べて低水準です。手話施策推進部会では適正額について議論が交わされ、待遇改善を求める声が上がりました。県は通訳者の養成や講座を進め、市町と情報を共有しながら、全国的な課題として認識を深める考えを示しています。

私は手話ユーザーとして手話通訳者派遣を利用していますが、手話通訳者には身分保障がなく、待遇の低さに疑問を感じていました。「手話は言語である」と定義されているにもかかわらず、依然として「福祉」や「ボランティア」の枠を抜け出せていないのが現状です。今後、待遇のさらなる改善が進むことを願っています。

ソニー銀行、手話・筆談サービス開始へ

ソニー銀行が提供するサービスは、聴覚障害のあるお客様が手話や筆談で口座開設や各種手続きなどを行えるようにサポートします。通訳者が担当者とお客様をリアルタイムでつなぎ、双方向で通訳します。ソニーグループは、アクセシビリティに配慮したサービス提供を進め、すべてのお客様が平等に利用できる環境作りを推進しています。

ソニー銀行でも手話・筆談サービスの利用が開始されました!手話や文字入力でのお問い合わせや各種手続き、困りごとなどがあれば、ぜひこのサービスをご活用ください。

人形劇、みんな大好き『パンどろぼう』の絵本が全国公演!

人気絵本シリーズ「パンどろぼう」の人形劇(主催:人形劇団クラルテ 他)が、2025年度に全国各地で公演を行うことが決定しました。大阪を拠点とするクラルテは、小学校巡回公演や古典作品の人形劇を手がけ、2025年で創立77周年を迎えます。公演は5月から2026年1月にかけて全国で開催され、一部公演では舞台手話通訳も実施します。

私も子どもも大好きな絵本『パンどろぼう』が、人形劇として公演されます!以下のHPでは、☆が付いているのが”舞台手話通訳付き”であることが確認でき、上演日時の詳細も掲載されています。また、チケット情報は随時更新されるとのことです。お近くの方は、ぜひチェックして足を運んでみてくださいね!

東京都秋葉原、”おもてなし”を見える化『メイドカフェ』

2025年1月29日から3月31日まで、秋葉原の「AKIBAカルチャーズZONE」で、訪日観光客や聴覚障害者向けにリアルタイム翻訳ツール「VUEVO Display」が導入されました。ピクシーダストテクノロジーズ株式会社とインフィニア株式会社が共同で、“言語の壁を取り除く”取り組みを行い、非英語圏の観光客や聴覚障害者もメイドカフェ文化を楽しめる環境を提供します。

メイドさんのおもてなしが文字に変換されて楽しめるのは素晴らしいですね!私は、コミュニケーションを楽しむ場ではどうしても避けがちだったので、このように文字起こしなどを導入することで、安心感とともに楽しみも広がりますね。行ってみたいなと思いました!場所をご確認のうえ、ぜひ行ってみてくださいね!

編集後記

ろう教育について、私は日本手話を第一言語として使い、教育の場で日本手話がどれほど重要かを身をもって感じています。

子どもたちが第一言語で授業を受けられない状況は、”学ぶ権利”を大きく制限しています。また、それはアイデンティティにも深く関わります。

1審では「一定の水準の授業が可能」と判断されましたが、その教育を受ける子どもたちの現実を見落としているように感じます。日本語対応手話では、日本手話の独自の文法や文化的ニュアンスが十分に伝わらず、”学びの質”に影響を与えることになります。

以下のニュースでは、訴訟の経緯や手話の歴史、日本手話と日本語対応手話の違いなどが分かりやすくまとめられています。ぜひご一読ください。

そして、この子どもたちが求めているのは特別な支援ではなく、子どもたちにとっての『あたりまえの教育』を受ける権利なのです。この裁判をきっかけに、日本手話で授業を受けることの重要性を社会に認識され、確かな前進となることを心から願っています。

それでは、良い週末をお過ごしください!

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1月5週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

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この記事を書いた人

CODAの2人を育てる母として日々奮闘中。
読書とキャンプが大好きで、心地よいロケーションで本を読む時間が私の最高の癒しです。
週間デフニュースを中心に、さまざまな情報を発信しています。
よろしくお願いいたします。

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