週間デフニュース2024/08/09号

8月2週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

皆さん、こんにちは!

宮崎県日向灘を震源地とする地震が発生し、最大震度が6弱で住宅の倒壊、怪我などのニュースがありました。これ以上の被害が拡大しないよう願っております。今回は「南海トラフ地震」について、今後注意しなければならないと気象庁より発表されており、被害想定地域は広範囲で関東、茨城県から沖縄県にかけて大規模な地震、激しい揺れや大津波に注意、備えをしていかなければならないと呼びかけています。日本は災害が多いため、ゲリラ豪雨、土砂崩れ、地震など情報収集や備えをしておくことが極めて重要です。私も含めて皆さんの命を守るために情報収集、災害対策を常にしておきましょう。

さて、今週はデフニュース3つご紹介します。

目次

佐賀県、ろうの両親を持つコーダであるアーティストと共に描く

佐賀市にある佐賀県立博物館で、展示中の「関係するアート展」によるワークショップが3日に行われ、約90人が参加しました。参加者は自由にアートを楽しみ、ろうの両親を持つコーダで、手話をテーマにした作品で知られる門秀彦さんと一緒に、段ボールキャンバスに絵を描きました。参加者一人一人の絵が融合し、ドーナツ型の大きな絵が完成しました。そして完成した絵は参加した方に好きな部分を切り取って持ち帰りました。

「関係するアート展」は開催4回目となり、今回は「面白い」がテーマだそうです。その「面白い」ということに興味深く感じる、自然と心惹かれる作品が多く展示されており、9月1日(日)まで開催中です。そこで、手話をテーマにした作品を多く描いているアーティスト門秀彦さんが参加者と一緒に絵を描くワークショップを行い、とてもカラフルな絵に仕上がったそうです!私も近かったら参加したかったなと思わせるくらい、楽しそうな雰囲気が伝わりました!門秀彦さんはコーダでアーティストとして活動されています。HPもありますので、合わせて読んでくださいね!

福岡県、災害対策で聴覚障害者の支援の必要性を漫画で伝える

豪雨による災害について、聴者とろう者との生活の違いを漫画を描く平本龍之介さんは、生まれつき耳が聞こえません。自身の体験も含めて、聴覚障害者の悩みを漫画で発信しています。豪雨による災害での聴者とろう者との行動の違いがはっきりと分かりやすく表現されており、実際に起きたことでもあります。動画があり、平本さんだけではなく実際に体験した方のお話もありますので、あわせて読んでください。

「次の朝起きて家の周りが海のような状態になっていて膝くらいまで冠水していました」という言葉に衝撃を受けました。もしも…と考えた時にゾッとしました。漫画家の平本さんの漫画にもあったように、聴者はスピーカーによる情報を聞くことができるので、行動につなげることができますが、ろう者の場合はそうではないということが分かります。今回の地震も同様ですが、どのような支援が必要なのかろう者も一緒に早めの対策を考えていくことが大事だと思いました。

参院審議、AIを導入してリアルタイムで字幕を表示

参院は、インターネット上の審議中継にAIを活用し、リアルタイムで字幕を表示するサービスを今月中旬に導入すると発表しました。耳の不自由な人々にも審議内容をリアルタイムで届けるための取り組みです。導入のきっかけは2020年の参院総務委員会で、手話通訳がなく審議内容を把握できないという指摘がありました。これを踏まえ、システム更新に合わせて字幕表示の導入が決定されました。

導入のきっかけについて、電話リレーサービスの制度化に向けた審議について、手話通訳者が不在で審議内容を把握していないことに大変驚きました。4年後の今、やっとAIを導入し、リアルタイムで字幕を表示されるとのこと嬉しいと思う傍らに別の課題があると私は感じています。字幕はもちろん、重要な情報保障として役割を果たせますが、手話が第一言語とする方にはやはり手話が必要なので、手話通訳者の設置も必要かなと私は思っています。

編集後記

いかがでしたか?

私は参院審議について、インターネット中継があることを初めて知りました。私自身が政治について分からないことがたくさんありますが、インターネット中継でこのようなお話をしたというテキストが別ページにあり、見ることができます。映像の時間が2時間以上もあり、所々だけ読みましたが、内容が少しでも分かると、ニュースなどを見た時にこの話があの時のお話につながっていたのだなと知ることができました。他に衆議院審議のインターネット中継もありますが、発言内容のテキストや字幕がなく、分からずじまいでした。衆議院は国民の意見を反映しており、参議院よりも力があるところだけに残念でした。

▶︎参議院インターネット審議中継

▶︎衆議院インターネット審議中継

他に「首相官邸」というHPがありますが、そこの官房長官の記者会見では手話通訳者が付いています。このように衆議院も参議院も付いていただけると嬉しいなと思っています。あえていうならろう者による通訳(ろう通訳)があると、政治に関してより身近な存在になると思います!

ろう通訳について、発言者から聴者(通訳者)が聞き、それを手話でろうの通訳者に伝え、より分かりやすい自然な手話に置き換えて伝えることです。パリオリンピックの開会式の放送で、ろう通訳者が出ていましたね。第一言語が手話であるろう者にとって、大切な存在なのです。以下のサイトはろう通訳者でもある方のインタビューなので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです!

では、今後の地震情報、熱中症などには気をつけてお過ごしください。

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8月2週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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