皆さん、こんにちは!
不安定な天候が続いており、洗濯物を外に干すか室内で干すか天気予報ニュースとにらめっこの日々です。沖縄県は梅雨入りしたと発表、続いて全国各地でも6月に入ると梅雨が始まりますね〜!
梅雨が始まると、暑さも和らぎ、そこら辺に生えている植物や紫陽花、カエルやカタツムリは嬉しい反面、湿気からカビ、水分補給など色々対策を講じなければならないですね…。
さて、今週のデフニュースを紹介をします。
手話CG動画「KIKI」プロジェクトが、デジタル界のアカデミー賞の2部門受賞!
インクルーシブ社会を目指して、株式会社NHKエンタープライズと株式会社NHKグローバルメディアサービスが共同開発している”手話CG動画「KIKI」プロジェクト”がデジタル界で最も権威のある賞とも言われる、第28回”ウェビー賞”2部門にて最優秀賞を受賞しました。2つの部門とは”Websites and Mobile Sites Responsible Innovation”部門で、業界の専門家や審査員がウェブやモバイルサイトで、社会的な課題解決への技術的功績が評価し、選出された賞、もうひとつは”Advertising, Media & PR Corporate Social Responsibility Campaign”部門で、社会的課題解決を目的としていることから一般投票によって選出された賞です。
専門家や審査員による最優秀賞、一般投票による最優秀賞を受賞したことは大変嬉しいですね。「KIKI」の紹介動画を見ましたが、実際の人のように精密で巧妙に作られており、その手話表現のやわらかな感じが印象的でした!手話は日本手話だけではなく、アメリカ手話や国際手話も学んでおり、2025年に開催されるデフリンピックで案内などを担当するそうです。お会いしてみたいとデフリンピックがより楽しみになってきました。
群馬県、SNSで手話普及活動を取り組む
群馬県では、手話を啓発、そして広めようと普及活動に取り組んでおり、動画の配信を始めました。手話については聾学校の生徒が中心となって、手話を配信しています。TikTokでは『@gunma _ shuwanowa』、YouTubeでは『tsulunos 〜群馬県公式〜』のショートムービーです。5月からは毎月第3日曜に配信する予定、年間で動画37本を作成すると記載されています。群馬県の山本一太知事は「手話とショート動画は相性が良いので、普及につなげたい」と述べています。併せてTikTokの動画も見てくださいね!
県と聾学校の生徒と一緒に手話を啓発・普及活動していて、素晴らしい取り組みだなと思いました。群馬県のマスコットキャラクター・ぐんまちゃんのトレーナーを着ている学生もいて、目の保養にもなりました!群馬県でも手話を広めながら、理解も深まることを願っています。動画は現時点ではまだ少ないですが、今後楽しみながら定期的に見たいと思っています!
関西圏、絵本『パンどろぼう』の公演に舞台手話通訳付きで開催される
人形劇団クラルテによる絵本『パンどろぼう』が、7月から大阪府、京都府、滋賀県、奈良県、兵庫県、関西を中心に公演を行います。そして、全公演に舞台手話通訳付きで開催されます!さらに受付では手話サポートの対応もしています。人形劇団クラルテは大阪府を拠点、人形劇として上演し、『パンどろぼう』は7月から大阪府でスタートし、来年3月まで関西を中心に巡業します。
絵本『パンどろぼう』といえば、世界中のおいしいパンを探し求める大泥棒のお話で、絵も物語も可愛らしくクスッと笑える絵本です。そして人形劇団クラルテは創立して76年という長い歴史のある劇団で、”クラルテ”はフランス語で”光”という意味があり、ささやかでも明るい光を灯し続けたいと人形劇の活動をしているようです。そんな歴史のある人形劇団が『パンどろぼう』を人形劇として上演、さらに舞台手話通訳付きで楽しめますね!ご興味のある方、近くに住んでいる方はぜひ観に行ってみてくださいね。
福岡県、手話に出会って人生が変わる
学校に通えない子どもが手話と出会い、自分らしさを取り戻しながら手話を学び、人生がより豊かになったという14歳のお話です。いじめによって学校に行けなくなり、生きる気力もなくなり親子と共に苦しい渦中、手話カフェ『あっぷりてぃ』というリンゴ飴専門店に寄った時に手話で会話している様子を見て、面白いなと思ったのをきっかけに、心の拠り所を見つけられることができました。そこで職場体験としてのイベント企画を提案され、生き生きと取り組み、イベントを実施しました。動画もありますので併せて読んでくださいね。
「手話の存在に助けられました」と話す彼女の顔には生き生きとしていて、生きる気力がなかったとは思えないくらい、自分らしさを取り戻せた喜びが溢れている記事だと感じました。何かのきっかけで救われる、自分の居場所を見つけられるというのは聞こえる聞こえない関係なく、誰にでもあり、その記事が色んな方に伝えたいと思い、紹介をしました。彼女の今後の活躍に応援しています!
東京都、盲ろう者は会話できない?いえ、そんなことありません!
世間では盲ろう者は会話できないというイメージを持っている方がいる中で、盲ろう者について、通訳・介助員やがいることで多くの方とコミュニケーションができていることを発信している当事者である藤鹿さんは、東京盲ろう者友の会の理事長で、自分の人生について語っています。そして取材を行った記者は自身が難聴者で、普段から補聴器を装用しているが、恥ずかしくて誰にも言えず隠していたと話す記者に藤鹿さんは寄り添い、自身の経験からひとつひとつ丁寧に話していて、心に響く記事です。
東京盲ろう者友の会の理事長・藤鹿さんは生まれた時は耳は聞こえていて、目は弱視だったが、20代で全盲ろうとなり、絶望の中で様々な手段を介して人との関わりを取り戻すことができたことは盲ろう者の皆さんだけではなく、聴覚障害のある私にも様々な人たちにも勇気をもたらす記事だと感じています。藤鹿さんの「心の目と耳がよみがえった。実際の目と耳より大切です。見えても、聞こえても、心が死んでいたら、悲しいですよね、人生」という言葉が印象的で、見えていても聞こえていても無関心、無理解など心がないというのは悲しい、可哀想だとまさにその通りだと改めて感じました。
盲ろう者とは目が見えない、耳が聞こえないというイメージなのですが、実際は様々です。例えば目は全く見えないけど、耳は少し聞こえる程度の難聴の方、目も耳も全く見えない聞こえない方、実に様々です。キコニワライターで盲ろうの田畑さんは、弱視で耳が聞こえない方です。盲ろう者のこと、コミュニケーションのことについて、わかりやすく述べています。
他にも田畑さんが書いた記事があります。例えば、『盲ろう者とスポーツ』や『盲ろう者と旅行』もありますので、併せて読んでくださいね!
田畑さんの記事にもあったように、弱視の場合は人によりますが、文字を拡大しないと読めない、手話で話す場合は服装は黒か紺のような暗めの無地、視覚の範囲はどのくらいなら分かるのか、触手話が良いのか、盲ろう者に確認しながらコミュニケーションを取ります。
また、通訳・介助員だけではなく、IT機器『点字情報端末』や『点字ディスプレイ』は点字から文字に、文字から点字に変換でき、メール、SNSで交流することもでき、他に自分の趣味、読書や学習などにも活用できるそうです。また、仕事でも活用できるので、あらゆるコミュニケーション方法があることを知っていただけたら、私も嬉しいです。
藤鹿さんが理事長として活動している東京盲ろう者友の会のHPです。盲ろう者についての詳細が載っています。他にも盲ろう者の日常の過ごし方、配慮の方法もあり、ぜひ読んでくださると嬉しいです。
盲ろう者の生活や街にはまだ課題があり、例えば生活ではお風呂で浴槽にお湯を溜めるときの情報、体温計や血圧計、街には銀行のATMなどがあります。聴覚障害のある私たちも音声によるアナウンスなどの音声情報のみのところでは不便を感じています。例えば高速道路やコインパーキングなどの無人の料金所ではボタンを押すことでお話ができるのですが、私のような聞こえない人は会話が難しいといった課題もあります。そのように盲ろう者も多くの課題があるだろうと思います。コミュニケーションだけではなく、生活においてどのような課題があるかを知り、今後暮らしやすい社会に変えていくためには、盲ろう者と会話をしながら理解することから始めて、誰でも使いやすいサービス開発につながっていくと思います。