週間デフニュース2024/05/10号

5月第2週目の週間デフニュース

こんにちは!編集長のAkkoです。

ゴールデンウィークが終わり、もう1週間経ちましたね。旅行や遠出をした皆さん、楽しかったでしょうか?またはのんびりできましたか?私は、息子の野球試合応援で2試合目は負けましたが、全力でプレーできたことが本人としては良かったらしくて、機嫌よく「練習をいっぱい頑張って、次は絶対勝つ!」と意気込んでいました。それ以外はお家でのんびり、山の近くの湖に行き、散策を楽しみました〜。

最近、突然の雨が降ったり、強風だったりと天気の急変、また気温差もあって、体がついていけないですよね。皆さんは大丈夫でしょうか?私はお昼休みに豆大福とお茶、またはコーヒーで元気をキープしています!

さて、今週のデフニュースです!

目次

手話の街を目指して、手話のオリジナル盆踊り『手話ダイジョーブ音頭』

聞こえる人も聞こえない人も一緒に楽しめる社会に、そして大阪市にある中津という街を手話の街にしようという取り組みを行っています。手話をエンターテイメントで楽しさや面白さを発信している団体「手話エンターテイメント発信団oioi」のメンバー石田竜士さんが集会所で手話を教え、もっと多くの方に手話を楽しく関わってほしいと手話のオリジナル盆踊り『手話ダイジョーブ音頭』の振り付けも一緒に練習を行っています。目指すは2025年に行われる大阪・関西万博で披露するそうです!「TEAM EXPO 2025」というサイトにもありましたので併せてご覧ください。

手話を普及すると共に万博に向けて手話のオリジナル盆踊りの練習、そして手話の街にしようという活動、素晴らしい取り組みだと思いました。イベントなどで本番までに練習を重ね、イベントが終わった後は思い出だけで終わりということもあるのですが、手話普及するために土台をしっかり作り上げ、定着していくことは本当に大切なことだと実感しました。この取り組みについてYouTubeにもありますので、併せて見てください。また、残念ながら私は、この新聞の購読者ではないので最後まで読むことができないのですが、盆踊り『手話ダイジョーブ音頭』大阪・関西万博で披露するそうですね。これはぜひ見たいですね!

多様な社会でのろう者にまつわる課題とは?

全日本ろうあ連盟・石野富志三郎理事長が政治関連者とろう者にまつわる課題について話し合いを行いました。その課題とは災害が起きた時の情報保障、東京2025デフリンピック開催について人手不足や選手の参加要件、そして手話言語法の制定でろう者の人権や手話を使う権利を守る必要があると訴えました。また、旧優生保護法によって強制不妊手術を受けたろう者の人権侵害で、所属する党から過去に旧優生保護法の成立と改正に賛同したことに対して謝罪をし、「今後ろう者の人権を守るために尽くす」と述べています。

ろう者に関わる課題はやはり情報保障、そして手話という言語を今後も伝承しながら守っていくことはこれから生きていく聞こえない人にも最も重要だと思います。情報保障は地域によって様々ですが、手話通訳者が少ないところでは災害が起きた時に不安は大きくなりますよね。私が住んでいる地域では手話通訳者は比較的多くいますが、もし災害が起きたときにお互い被災者になりますし、この時にどう助け合うか話し合いが必要になるかなと考えています。旧優生保護法による強制不妊手術を受けたろう者は高齢になっており、たたかうのもかなりの体力(エネルギー)を使います。早めの謝罪と今後の対応を考えてほしいと切に願っています。

『耳がきこえないママときこえるムスメのお話』著者のうさささん

SNSでも人気の漫画家・うさささんにまつわるきこえるムスメとの生活について、子育て情報誌Web「kodomoe (コドモエ)」に連載しています!音のない世界に生きるママと音のある世界に生きるムスメとの生活で見えてきたこと、感じたことなどを描いています。雰囲気もやんわりと癒したっぷり、共感たっぷり、参考になることたっぷりと読み応えがあります!ぜひ子育て中のパパとママもぜひ読んでみてくださいね〜!

私自身もきこえる12歳の娘がいるのですが、娘も同じく小さい頃の活発さに懐かしく思い出しながら癒したっぷりでほっこりしながら読みました。その中で特に迷子のお話はほんとにクスッと笑っちゃいました!娘が3〜4歳くらい…うろ覚えなのですが、ショッピングモールで迷子になってしまい、見つかった時は笑顔でした。ムスメちゃんとあの時の男の子と同じタイプでした〜。

全国初の歯科医師、杉野凛太郎さんが医療現場で研修医として活躍中

歯科医師の国家資格に合格し、全国で初めて「耳がきこえない歯科医師」になった杉野凛太郎さんは現在、松本歯科大学病院の研修医として4月から働いています。指導医から様々なことを教わりながら、勤しむ様子が見られます。過去に週間デフニュース2024/04/05号にも載っていますので併せて読んでください。

情報保障に関しても手話通訳者が付き、歯科医師として向き合っていく姿はまさにロールモデルですね!研修医としてスタートした彼の生活が垣間見られて、今後の活躍に応援すると共に彼のいる病院で治療を受けたいなと思いました。

絵本作家『かがくいひろしの世界展』に手話動画付き!

かの有名な絵本『だるまさん』シリーズを描いた著者、かがくいひろしさんの世界観があふれる展覧会が全国巡回しています。専用のアプリをダウンロードし、手話の解説動画が見られますので、かがくいひろしさんの世界観を触れることができます。手話動画制作に携わったのは「しゅわえもん」という、手話で絵本読みきかせなど、ろう教育に関して様々な活動を展開している団体で、そのスタッフさんが出演しています。手話解説動画については「専用のアプリをダウンロードすると視聴できる」と動画(1分42秒くらい)で紹介していますので、ご覧ください。現在は香川県香美市にあるやなせたかし記念館「詩とメルヘン絵本館」で展覧会を開催しており、期間は6月16日(日)までです。近辺にお住まいの方、ぜひ行ってみてくださいね!

私の子どもが小さい頃、『だるまさん』シリーズの中のひとつで、よく読んでいた絵本「だるまさんが」は私があぐらのように座り、その上に子どもを座らせて、読みながら一緒に動かしていました。子どもも楽しくて「もっと〜!」と何度もやっていた思い出があります。
今年の9月に東京でも行うそうなので、手話解説動画を見ながら、かがくいひろしさんの世界観だけではなく、どのように生きてきたのか垣間見られると思うと、今からワクワクです!2つ目の公式サイト『かがくいひろしの世界展』にもありますので、興味のある方はみてくださいね〜!

長野県塩尻市の取り組み、グラレコの活用で『見える化』と手話通訳者付き会見

長野県塩尻市の今後の取り組みについて、市長の定例記者会見でお話をした内容をグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)を活用することで、若い世代も市政にも興味を持っていただく、参加していただく、そして手話通訳者も付けていくという内容になっています。その様子をYouTubeにも発信しており、最後のほうに手話通訳者を付けることに関して2つの質問、回答がありました。それも併せて読んでください。

グラレコについて、若い世代にも市政への興味を持っていただくねらいという記事なのですが、一目で分かることから若い世代だけではなく、小学高学年くらいから幅広く、そして聞こえない人にも理解できるので、素晴らしい取り組みだと思いました。また、わかりやすいように、参加しにくいということがないように、色々な方法を模索することは大切ですし、安心できますよね。記事だけではなく、塩尻市のYouTubeでみましたが、手話通訳者付きに関して記者が「字幕があるのになぜ?」などに対して回答もあって、このように理解が広まっていくのだなと思いました。

編集後記

グラフィックレコーディングについて、皆さんはご存知でしょうか?会議などで話した内容をテキストをまとめると共に絵や図形にして、可視化(見える化)することなのですが、伝わりやすく、分かりやすい方法(技法)だと思いました。

4〜5年前でしょうか、コーダにまつわるイベントがあって、この時手話通訳者だけではなく、グラレコも活用していました。その時初めて、グラレコの存在を知り、分かりやすくて本当に目から鱗でした。手話通訳者はもちろんわかりやすいのですが、手話通訳者とグラレコを交互に見て、リラックス、楽な気持ちというか安心感があって、すごく楽しかった記憶があります。手話を見逃してしまったり、内容を忘れてしまったりするときに、グラレコがあると一目で理解できるというのは、当時の私にとっては画期的でした。そして、この記事「長野県塩尻市が取り組むグラレコの活用」が若い世代も市政に興味につなげたいという想いから導入したということは聞こえない人だけではなく、聞こえる人にも活用できることは汎用性が高いと改めて気づきました。

では、良い週末をお過ごしください〜!

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5月第2週目の週間デフニュース

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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Webメディアには、きこえる人の人生観や世界観の記事はたくさんあるのですが、きこえない人や盲ろうの人が作り出す世界観の記事って少ないのですよね。「自分の人生を模索する」「ワクワクする」ような記事を届けたらいいなと思い、始めたのが『キコニワ』です。
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