週間デフニュース2024/03/08号

週間デフニュース3月

こんにちは!編集長のAkkoです。

今週の始めは春のような暖かさから急に気温がグッと下がり、真冬並みに寒くなりましたね。先日はみぞれのような雪が降り、朝起きると地面が真っ白になっていてびっくりしました。もう使わないだろうと片付けたヒーターを引っ張り出して、加湿とともに体も部屋もあたたかくしていますが、週の後半になるとだんだん暖かくなってきており、ヒーターの出番がもう少なくなりつつあります…

さて、今週のデフニュースをご紹介します。

目次

聴者が使う手話は誰のため?手話を取り入れた歌やダンスって、手話話者は理解できている?

昨今話題になっている、歌手のミュージックビデオで手話を一部取り入れ、さらに歌手のお気に入りの手話単語に対して「奥ゆかしい」「かわいい」というファッション的な言動が見られることを手話話者は軽んじられていると批判が相次いでおり、それに対しての考えを述べている記事となっています。また、色々調べていくうちに、分かりやすい記事も見つけました。NPO法人インフォメーションギャップバスターの理事長・伊藤芳浩さんのインタビュー記事と自身のブログnoteです。それらもあわせて読んでいただけると幸いです。

面白い!インド発、手話から音声やテキストに変換するスマートウォッチ

AIなどすさまじいテクノロジーの発達共に生活のクオリティも上がってきています。そんな中、面白い記事を見つけました。起業したばかりのインドの会社から発表した手話から音声やテキストに変換するスマートウォッチで、両手の動きから認識して音声に変換するそうです。サインネームの表出もあったので、もしかして事前登録することでスムーズにできるのかなと思うと、利便性が高いと思いました。会話する時は手話が分からない方はそれを利用し、逆の場合は音声文字変換のアプリを利用というようにうまく活用していけば、お互い歩み寄ることができますね!

石川県内のニュース、避難所などの聴覚障害者の生活の実態

2024年1月1日に発生した能登半島地震から約2ヶ月経ち、聴覚障害者の生活の状況はどのような様子なのか、また、地震発生の時の様子も記載されています。

早く情報が欲しいので、近くの避難所に行かず、車中泊を選んでそのあとは手話通訳者がいるところに避難している方、地域の避難所にいたが、意思疎通が難しく、誰とも話さずに1人でやったという方など、災害後の聴覚障害者の支援がまだまだ課題があるということを思い知らされる記事です。日本は災害大国であり、避難先の確保、防災用グッズだけではなく、意思疎通などのコミュニケーションはどうやって行うか、数少ない手話通訳者の派遣はどうするかなどの対策も考えなければならないと改めて痛感しました。

岡山県内のニュース、岡山放送「ゼロ・プロジェクト・アワード」受賞

「ゼロ・プロジェクト・アワード」とは、バリアフリーな社会を目指して活動などを取り組んでいる世界中の団体をたたえることです。日本は3つの団体が選ばれ、その中のひとつである岡山放送では、マラソン大会の生放送でろう者による手話実況付きで放送、手話実況者の人材育成や技術向上を目指して「手話実況アカデミー」の創設などの取り組みを行っています。「ゼロ・プロジェクト・アワード」の表彰式は国際連合のウィーン本部(オーストリア)で行い、受賞されたようです。岡山放送の今後の取り組みは期待大ですね!動画もありますので、以下のURLからぜひご覧ください!

沖縄県内のニュース、石垣島で耳の日交流イベント「手話発表会」を行う

3月3日といえば、まず「ひな祭り」と思い浮かぶかと思いますが、「耳の日」でもあります!33(ミミ)という語呂合わせから、「耳の日」と定めたようです。沖縄県にある石垣手話サークル「碧の会」が交流イベントを開催し、ろう者、聴者、幅広い年齢層の方が参加、手話スピーチ、子どもたちも楽しめる手話クイズやゲーム、トーク会などを行ったようです。

手話歴3年の方が渾身の手話スピーチを発表し、誰が一番伝わったか参加者が投票するコンテストも行ったことが印象的でした!また、昔の様子などの歴史についてトークもあり、なかなか聞かない貴重なお話だったのではと思いました。

「聴覚障害者向け職場でのハラスメント対策パンフレット」の完成

職場で聴覚障害者に対するハラスメントや差別から守るための対策のパンフレットが完成し、NPO法人インフォメーションギャップバスター(以下、IGB)から近日中に公開するそうです。

昔と比べて、職業の選択肢が広がり、聴覚障害者も社会の一員として参加しやすくなりました。しかし、職場での聴覚障害者に対するハラスメントや差別が今でもあり、泣き寝入りなど解決に至ってないことも多いというのが現状だと言われています。未解決の原因は組織の対応不足、対策の知識の無さから起きているようです。このパンフレットには手話動画もあり、誰でも分かりやすい内容となっているそうです。IGBのサイトからダウンロードできるそうなので、公開しましたら読みたいと思います。

以上、6つの記事をご紹介しました。

「聴覚障害者向け職場でのハラスメント対策パンフレット」の完成の発表の記事について、皆さんはご覧になりましたか?

聴覚障害者が受けたハラスメントや差別の実態を知るためにアンケートを取り、70%の聴覚障害者が職場でのハラスメントや差別を受けているということ、また、その内に解決に至っていないのが約70%であるということも今回パンフレットを通して知りました。私自身はどうだろうかと振り返ってみると、事務職なのですが、単調な仕事ですぐ終わってしまうことがあり、お手伝いすることはないかとチームの主任に問い合わせると、「不要になった用紙をメモ帳にして作ってくれる?」とその作り方を教えてもらい、1日のほとんどがメモ帳作りで終えてしまうことがたまにありました。後から入社した同じチームの聴者はデータ入力などで仕事が終わらないと愚痴をこぼしており、主任にその仕事を教えていただければできますので、分けてほしいと主任にお願いするも、「あなたには難しい」と一方的に言われ、今まで通りの単調な仕事しか与えてくれませんでした。効率的にも悪く、仕事もだんだん楽しくなくなり、結局転職しましたが、今思えばハラスメントだったのかなと思いました。パンフレットが公開しましたら、ハラスメントや対策などについて知識を深めていきたいと思いました。

繰り返しになりますが、朝晩はまだ冷えますので、風邪などには気をつけてくださいね!では、良い週末をお過ごしください

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週間デフニュース3月

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この記事を書いた人

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こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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Webメディアには、きこえる人の人生観や世界観の記事はたくさんあるのですが、きこえない人や盲ろうの人が作り出す世界観の記事って少ないのですよね。「自分の人生を模索する」「ワクワクする」ような記事を届けたらいいなと思い、始めたのが『キコニワ』です。
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