難聴であることを隠してきた私が今、書きたいこと

はじめまして!

新人ライターのナツです。

キコニワ初の中等度難聴者です!

1発目の記事のテーマはこちら。

 自己紹介

 キコニワで書きたいこと

目次

1 自己紹介

私の耳について

  • 生まれつき感音性中等度難聴
  • 両耳とも約50dB
  • 障害者手帳は対象外
  • 療育、通級、ろう学校などの専門機関に通った経験なし
  • 18歳(大学入学時)から補聴器ユーザー
  • かんたんな手話できます
  • 実家の家族(両親、きょうだい)で難聴なのは私一人だけ
  • 夫、1歳の子も難聴ではありません

仕事の経歴

  • 聴覚障害特別支援学校(ろう学校) 教員
  • 知的障害特別支援学校 教員
  • 学校図書館司書
  • ライターを始める 今ココ!

好きなこと・もの

  • 山登り
  • コーヒーと甘いもの
  • 本と読書
  • 書くこと

 2 キコニワで書きたいこと

何を書きたい?

私が難聴を通して、体験したことや気づかされたこと

「聴覚障害」とひとくくりに言っても、聴こえ方や心地良いコミュニケーション方法は人それぞれです。

その人が「聴覚障害」を通して体験したできごとや感情、培った考え方も、百人百様です。ですから、

  中等度難聴者が身につけるべきスキルはこれ!

  中等度難聴の子どもの育て方はこう!

という普遍的なノウハウは、ないと思っています。

ないけれど、一人の中等度難聴者である私の書いた文章が、読んでくださった方のなかの何かと重なる部分があったなら……。

その人は少し気持ちが軽くなったり、勇気が湧いてきたり、ほっとしたりするかもしれません。

そんなふうに必要な人に届けられたら、こんなに嬉しいことはありません。

具体的に、こんなことを書いていきます!

  • 中等度難聴って、どんなふうに聴こえるの?
  • どうして幼少期ではなく18歳から補聴器をつけ始めたの?
  • 補聴器をつければ聴こえるの?
  • 学校生活や仕事で、どんなことに困った?
  • 障害受容について
  • 難聴ではない夫、子との暮らし

誰に向けて書きたい?

中等度難聴である方に向けて。

実は、私は学生時代、自分が難聴であることを友人や担任に打ち明けることができませんでした。

聴き取れていなくてもそのまま流したり、適当な相槌や愛想笑いをしてごまかしたりすることは日常茶飯事。

20代になって少しずつ「私、難聴なんです」とまわりに言えるようになっても、肝心の

この状況、聴き取れません! ヘルプ!

とリアルタイムで声を上げることや

こうしてもらえると私は聴き取りやすいです

と相手に協力を求めることが、うまくできませんでした。

大学を卒業し、ろう学校の教員になったとき、衝撃を受けました。

え? 手話で、もう一回おねがい!

と言っているのです。まだ4歳の、幼稚部のお子さんが。

この子は「今、自分はわからなかったこと」がわかり、だからどうしてほしいかをこんなに真っ直ぐ伝えることができるんだ……。

わたしは今まで何をしてきたんだろう……。と。

その子の言葉の背景には、親御さんや先生と「わかる」やりとりを積み重ね、「わからないときは、どうしようか」と一緒に考え試行錯誤してきた日々があったのでしょう。

私は難聴であることを長らく隠してきたので、自分の難聴を理解する努力と、他人に伝える練習が圧倒的に不足していました。

今後悔していることがあるとすれば

  • もっと中等度難聴のことを調べればよかった。
  • 恥ずかしがらずに補聴器をつければよかった。
  • 同じ中等度難聴の人に出会って、話したかった。(偶然の出会いはなかなかありませんでした。みなさん、どこにいるのでしょう……?)
  • もっと早く勇気を出して、人に打ち明ければよかった。

……なんてことです。

けれど当時できなかったからこそ、それを書くことで

「うぅ、わかる……!」と共感できるような

「こんな人もいるんだな」と情報交換するような

そんな記事を目指します!

中等度難聴である方の、まわりの方に向けて。

あなたの身近に、中等度難聴の方はいらっしゃいますか?

家族に。友人に。担任を受け持つクラスに。職場に……。

私は難聴の当事者でありながら、ろう学校幼稚部の教員として働いていたので、「聴こえない・聴こえにくい子どもたちの身近にいる大人」でもありました。

お子さんのことや聴覚障害のことについて、親御さんたちと毎日たくさんの話をしました。

お子さんの成長を共有しながら、何度も何度も一緒に涙を流しました。

人生はその人のものですから、難聴とどう向き合っていくかは結局は本人の課題です。

けれど、近くにいるからこそ、大切な人だからこそ、心配は尽きない。

力になりたいけどどうしたらいいかわからない。

本人が本当は何に困っているのかわからない。

そう思っている人がまわりにいると思うのです。

私も子どもたちの力になれるよう尽くしましたが、それが本当に彼らのためになったのかは今でもわかりません。

そして忘れてはならないことは、聴力が軽ければその人の困りごとも軽い、というわけでは決してないのです。見た目で判断できることはほとんどありません。

だから中等度難聴である方のまわりの方々の疑問や悩みに寄り添い、一緒に道を探っていけるような記事を目指します。

最後に

難聴であるなしに限らず、人生には多くの選択と決断があり、ときに途方に暮れてしまいますよね。

未知は怖いものです。

誰か正解を教えて!

正しい情報だけほしい!

なんて思うこともあります。

でも悩んだり、調べたり、試行錯誤したり、失敗したり

その過程すべては決して無駄にはなりません。

私は「正しさ」を書くことはできませんが

私自身の曲がりくねり遠回りの道のりを、真摯に書いていきます。

それでは、次回の記事でお会いしましょう!

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この記事を書いた人

生まれつき中等度難聴で18歳から補聴器ユーザー。
山登りとコーヒーと本と文章が好き。
ろう学校教員、学校図書館司書を経てライターに。
夫と息子と3人家族(難聴は私だけ)。

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