週間デフニュース2025/05/23号

5月4週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

こんにちは!

朝晩は肌寒いのに、日中はとてつもない暑さが続いていますね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今週も7つのニュースをお届けします✨

注目は、ろう高齢者が安心して過ごせるデイサービス「おおつげんきサロン」の記事です。 音声中心のデイサービスでは、ろう高齢者が孤立してしまうことが多くあります。私たちの住む地域では、どうでしょうか?あらためて考えてみませんか?

目次

「手話で通じる場をつくりたい」と語る元大津市職員の西田昌弘さん(65)は、滋賀県聴覚障害者福祉協会で高齢聴覚障害者向けのデイサービス「おおつげんきサロン」を運営。地域で孤立しがちなろう高齢者の支援に取り組みながら、そのニーズを見極めつつ事業を広げていきたいと語っています。

デイサービスや入所では、ろう高齢者が手話による意思疎通ができず、情報も得られずに孤立してしまうケースがあると聞きます。このように、ろう高齢者に特化した事業があれば、安心して楽しく老後を過ごすことができると思います。こうした取り組みは、とても意義深く大切だと感じました。

生まれつき難聴の大学生・金丸萌さんは、尚美学園大学チアダンスチームの一員として全米大会3連覇に貢献しています。わずかな音の感覚と視覚を頼りに仲間と呼吸を合わせて、演技に挑み続けています。次は4連覇へ。仲間とともに、日々努力を重ねています。

全米大会で3連覇とは、本当にすごいですね!YouTubeの動画からは、彼女の持ち前の積極性や、仲間と切磋琢磨する姿勢、そして何よりもチアダンスが大好きだという思いが伝わってきます。これからも応援しています!

「聞こえるけど、困っている」――片耳難聴を知っていますか?

生まれつきや病気で片耳が聞こえにくい「片耳難聴」は、日本に30万人以上いますが、国の支援対象外のため日常で困る場面も多いです。団体「きこいろ」は当事者同士の交流や情報発信を通じて、「ひとりじゃない」と伝え、社会の理解を広げようと活動しています。

片耳難聴の方も、何度も聞き返したり、声をかけられても気づかずに「無視された」と誤解されたりする経験があると知り、全く聞こえない私にも「あるある」と思える点が多くありました。改めて、配慮は同じ対応ではなく、それぞれの聞こえ方に合わせること、そして片耳難聴のことも知っていくことが大事だと感じました。

教壇から世界へ――松江ろう学校の教諭2人が陸上日本代表に、デフリンピックへ初出場!

2025年11月に東京で開催されるデフリンピックの陸上日本代表に、松江ろう学校の教諭2人が選ばれました。教壇に立ちながら競技にも励んできた2人は、初出場となる自国開催の大舞台へ。代表内定の知らせには、子どもたちや同僚とともに喜びを分かち合いました。

内定おめでとうございます!先生として、そして選手として、子どもたちや仲間に夢を届けながら夢舞台でご活躍されることを、心より応援しています!

Apple、音声を可視化へ――2025年内にあらゆる障害者向けの新アクセシビリティ機能続々

Appleは、聴覚障害者向けの「ライブリスニング」機能をApple Watchにも対応させ、音声をリアルタイムで文字化し画面上に表示できるようになります。また、自分の名前が呼ばれた際に通知する「名前認識」機能や、運転中のサイレンなどの音を通知する機能も追加されます。

さらに、2026年からはアプリにアクセシビリティ対応はどの程度なのかを示す「アクセシビリティラベル」の表示が義務付けられるとのこと。
Apple Watchの音声文字化機能も加わり、より多様な場面での情報保障が進むことが期待されますね!

青森県警に東北初の手話通訳官、警察と聴覚障害者をつなぐ

青森県警で東北初の「手話通訳官」が2024年に指定されました。若手警察官への手話講習や、聴覚障害者向けの説明会通訳を通じて情報保障を強化。自身の経験から手話を学び続け、今では警察と聴覚障害者をつなぐ信頼の存在となっています。

前回の記事でも紹介しましたが、手話通訳官を目指したい警察官が6人いるとのこと、とても嬉しく思いました。また、聴覚障害者の困りごとがしっかり反映されており、「責任を持って配慮・対応していきたい」というコメントにも、大変心強いと感じました。

旧優生保護法 手術記録のない亡き妻――54年前の相談記録が補償申請の手がかりに

聴覚障害のある高橋英弘さんは、亡き妻・勢津子さん(同じく聴覚障害者)が旧優生保護法下で不妊手術を受けていたとして補償金を申請しました。手術の証拠は見つかりませんでしたが、勢津子さんが54年前に札幌市へ相談していた記録が手がかりとなり、申請につながりました。

申請につながり、本当にホッとしました。旧優生保護法下での二人の経験は、想像を超えるつらさだったと思います。被害を受けた方々に補償がまだ行き渡っていないとのこと。通知が必要な方にきちんと届くよう願っています。

編集後記

片耳難聴について、テレビで「聞こえる耳の側に座って話してもらえると理解しやすい」と話す片耳難聴の方の言葉が、印象に残りました。

このとき私自身も、聞こえない・聞こえにくい方への配慮とは、筆談や音声文字変換アプリの使用、口の動きをはっきり見せることだと思っていました。おそらく、多くの方もそうではないでしょうか。

しかし実際には、片耳難聴の方にとっては、聞こえる側で話すだけでなく、テレビを消す、静かな環境にするなど、さまざまな配慮が求められます。改めて、それぞれの聞こえ方に応じた配慮が大切だと感じました。

片耳難聴については、「きこいろ」というサイトに詳しく紹介されています。ぜひあわせてご覧ください。

片耳難聴の方のうち、原因不明の方が半数以上を占め、治療も難しいとされています。国が定める身体障害者手帳の交付基準には含まれておらず、補聴器の補助などの支援制度も受けにくいのが現状です。

また、当事者自身も「自分の聞こえ方」を周囲に伝えることに悩みを抱えることがあります。だからこそ、周囲が片耳難聴について知り、どのような配慮が必要か、声をかけて相談できる環境づくりが大切だと思います。

「知らなかった」で終わるのではなく、「知ってよかった」と思えるように――今から片耳難聴について知っていきませんか?

それでは、素敵な週末をお過ごしください

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この記事を書いた人

CODAの2人を育てる母として日々奮闘中。
読書とキャンプが大好きで、心地よいロケーションで本を読む時間が私の最高の癒しです。
週間デフニュースを中心に、さまざまな情報を発信しています。
よろしくお願いいたします。

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