お盆休みも終わり、それぞれ旅行や帰省、お家でのんびりと過ごされたことと思います。私は家から1時間ほどのところにある避暑地で、1泊のキャンプをしました。キャンプには年中、時間があれば行くのですが、BBQをするのは本当に久しぶりでした!みずみずしいピーマンや玉ねぎなどの野菜や、たくさんの焼肉をたらふく食べ、最後に花火をして、あっという間に時間が過ぎました〜!
さて、今週もデフニュース3つピックアップしました!
福島県、ろう者が語り部として震災などの経験を手話で伝える方法を学ぶ
2024年6月から、富岡町の語り部団体と福島県聴覚障害者協会が、手話による語り部の育成講座を開始しました。この取り組みは、福島の震災と原発事故の経験を聴覚障害者にも手話で伝えることを目的としています。語り部の育成講座に参加した吉田愛さんは、聴覚に障害があり、自身も震災を経験しています。彼女は、震災時にどのような生活を送っていたか、原発事故によって何が起きたのか、そしてそれが生活にどのような影響をもたらしたのかを、自身の言語である手話で伝えたいと動画で語っています。
地域で手話による語り部の育成講座にろう者が参加し、伝承していくことはなかなかないので、とても意義のある取り組みだと感じました。さらに、ろう者自身が経験を持っていることで、よりリアリティに伝わりやすくなると思います。このような取り組みが全国に広まることを願っています。
大阪府、難聴者も楽しめるコンサート「みみともコンサート2024」開催
2024年11月4日に大阪で「みみともコンサート2024」を開催します。このコンサートは、難聴者と聴者が共に音楽を楽しむことを目的とし、オーティコン補聴器が2014年からCSR活動の一環として行ってきたものであり、大阪での開催は、2015年以来約10年ぶりで、今回2回目の開催となります。ウィーン・フーゴ・ヴォルフ三重奏団が出演し、難聴者が安心して楽しめるように、ハウリングを気にせずコンサートを楽しめる環境が整えられています。受付などの対応もヒアリングループや要約筆記など、難聴者向けのサポートが充実しています。応募方法について最後に記載されていますので、ご興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
会場によっては、構造上ハウリングが起こりやすく、コンサートが始まる前に『補聴器をきちんと装着されているか、今一度ご確認ください』というアナウンスがあったり、ホームページ上で注意喚起として表示されることもあるようです。しかし、「みみともコンサート」ではそのようなことはなく、難聴者も聴者も気兼ねなく楽しめられるようになっています。また、もしハウリングが起きても温かく見守るという考えが示されています。子どもから大人まで最上の音楽を楽しめるコンサートとなっています。近くにお住まいの方、ご興味のある方ぜひ申し込んでみてくださいね!
東京都で開催された『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』に出場した高校生たちの思い
『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』に事前審査を通過した10人が出場しました。1位に輝いたのは、愛知県にある高校に通う森星音さんです。森さんは、ろう学校から一般高校に進学し、自分の聴覚障害を周囲に積極的に伝えることで、理解が進んだ経験を語りました。また、もっと多くの方に聴覚障害のことや手話の魅力を伝えていきたいという思いを表明しました。
『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』に、埼玉県の高校に通う信太美紗生さんが出場しました。生まれつき耳が聞こえない信太さんは、話を交えて合唱を行う『ホワイトハンドコーラス』に参加したことで、聴者との対話の機会が増えました。そこで『ろう者も聴者も同じ人間だ』と気づき、もっと聴者と話したいと思う一方で不安も抱えながら、地元の高校に入学しました。授業内容を文字に書き起こすサポートや音声認識アプリを利用した通訳、手話を覚えたいと話す友人も増えました。信太さんは、スピーチを通じて『ろう者も一人の人間である』ことを伝え、社会に変化を促したいという思いを語っています。
『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』では、全国の応募者79人の中から選ばれた10人が、8月18日に東京都の有楽町朝日ホールで、それぞれの思いを手話で伝えました。高校生たちの経験が、今後の活動や取り組みにつながることを、心から願っています。
『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』は、全日本ろうあ連盟、朝日新聞厚生文化事業団、朝日新聞社が主催し、NEC(日本電気株式会社)が協賛しています。1984年から始まり、今年で41回目の開催となります。
このコンテストの目的は、
手話の習得やサークル活動に取り組む全国の高校生の活動を奨励し、手話の普及とボランティア活動、福祉教育の推進をはかるための催しです。
手話への関心が全国に広がるとともに、聴覚障害者福祉の向上にも貢献してきました。
以下は朝日新聞厚生文化事業団のYouTubeで、2年前のスピーチコンテストの様子が見られます。
以下のサイトには、協賛しているNECの取り組みが記載されています。かつては、聴覚障害に対する理解を深めることを目的に、参加者は聞こえる高校生に限られていましたが、共生社会を目指して、聞こえない・聞こえにくい高校生も参加できるようになったそうです。他にも、親から子へ受け継がれた思いから出場を果たした親子の話も紹介されています。ぜひご覧ください。
申し込みは4月から始まり、テーマに沿って手話を使ってスピーチができる高校生を対象に事前審査が行われます。事前審査では、弁論原稿と自身で撮影した手話動画を提出し、その中からコンテスト出場者10名が選考されます。そして、コンテストでは各自が提出した弁論原稿をもとに、手話で4分以上6分以内にスピーチを行い、その後、手話で審査員と質疑応答を行います。以下のサイトは今年度の応募概要ですので、参考にしてみてくださいね!
また、コンテストの観覧者として参加することもできるようです!観覧には申し込みが必要で、応募が多数の場合は抽選になるそうです。どんなスピーチがあるのかと思うと、とても楽しみですね。機会があれば、ぜひ観覧してみたいです!
それでは、良い週末をお過ごしください