週間デフニュース2024/07/19号

7月3週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

皆さん、こんにちは!

気温もじわじわと上がっていますが、いかがお過ごしでしょうか?私の子ども2人も明日から夏休みに入るので、祖父母が孫のために少し大きめのプールを、そして夫は日除けとしてタープをそれぞれ設置しました。今年の猛暑を乗り切れそうです〜!

さて、今週もデフニュースを4つピックアップしました!

目次

福岡県、”Multilingual Theater Fukuoka”での観劇と意見交換会の参加者募集中!

2024年8月9日(金)19時から(開場18時45分〜)、福岡市内にある塩原音楽・演劇練習場で上映、意見交換会を行います。「福岡ろう劇団博多」と「FOURTEEN PLUS +14」が協働体として”Multilingual Theater Fukuoka”で、言葉をつかわないノンバーバル演劇を創作しており、新しいコミュニケーション法と芸術的表現の模索を目的として、取り組んでいます。上演内容は”アンネ・フランク”を15分〜20分ほど観て、参加者(観客)と演出家や振付家、俳優も一緒に意見を交換するそうです。

言葉をつかわない新しいコミュニケーションから生み出す芸術的な表現、気になりますね。また、意見交換会もあり、そこで感じたことや考えたことなどの意見を反映するのはなかなかないので、魅力満載ですね。先着20名なので、近くにお住まいの方、ご興味のある方、ぜひ申し込んでみてくださいね!

大阪府、大注目の”ダイアログ・イン・サイレンス”が開催!

2024年8月5日(月)〜9日(金)大阪市にある「STUDIO ESSERISM」で”ダイアログ・イン・サイレンス showcase in 大阪”が開催されます。

2025年「デフリンピック」が初めて日本で開催されるのを機に、認知度を高めながらデフリンピックを盛り上げていく、そして人と人とのコミュニケーションについて改めて考えるきっかけを作り出していこうと目的もあります。

”ダイアログ・イン・サイレンス”はドイツで開催されてから、世界中に広まり、日本は2017年に東京で初めて開催され、多くの方が体験しています。ヘッドホンを装着して、音を遮断された静かな世界で見る、表現する、コミュニケーションを対等な立場で互いに模索していくという体験はなかなかないので、私はもちろん、自分の子どもにも体験させたいと思っています。予約制なのでご興味のある方、ぜひ申し込んでみてくださいね!

NHK、”#ろうなん”中途失聴・難聴の方々が抱える課題や伝えたいこととは?

聞こえていた自分が途中で聞こえなくなった方や聞こえにくい方の聞こえ方は人によって違いがあるため、コミュニケーション方法も様々です。また、中途失聴の方は今まで聞こえていたので、発話は聞こえる方と同様に話すことができます。それゆえに相手がだんだんいつもと変わらない話し方になってしまうと、読み取れない、聞き取りにくいことから内容が理解し難いと話しています。音声を介してのコミュニケーションだけではなく、他にどんなコミュニケーションがあるのか、自分の聞こえ方について人に話すことも大事という記事になっています。

自分の聴力がだんだん聞こえにくくなっていくと共にこれまでの生活も少しずつ変化していくことは、私には想像し難い不安な気持ちだったのだろうと思います。聞こえないことで共通していることは、外見だけでは聞こえるのか聞こえないのか判断が難しいことであり、コミュニケーションや情報保障などの制約がある中で、諦めずに自ら発信していくことが大事だと私も改めて考えさせられました。
次回の”#ろうなん”はNHK Eテレ放送で7月24日(水)20時〜30分間『シュワ・ワ・旅』俳優の長谷川翔平さんが出演されるそうです。それもぜひ併せてご覧くださいね!

岡山県、実用化を目指してサイレン音を振動と視覚化『D-HELO』アプリ

救急車やパトカーなどのサイレン音を見えるように取り組んでいる岡山大学病院の耳鼻咽喉科の医師、また聴覚支援センターの准教授の片岡祐子さんが中心となって『D-HELO(ディーヒーロー)』の開発をしています。2024年には実用化するため、2022年から3年かけて、試作を繰り返しています。そして現在は、ろう者や難聴者も実際に使えているか、振動に気づくまでどのくらいなのか検証を行うと共に意見も取り入れています。

サイレン音が振動や視覚化すると、例えばお家、車内にいるときにどこで起きているか確認するという行動につなげられると考えたら、きっと利便性の高いアプリになるのだろうと思います。また、サイレン音と言っても様々な音があると思います。それを分ける精度のいいアプリであるともっと生活も安心して送ることができると大注目ですね!

編集後記

私はサイレン音を感知するアプリの開発について、興味を持ちました。

記事にもありましたが、なぜその開発を取り組んでいるのか、耳鼻咽喉科の医師でもある片岡さんは過去に悲しい出来事があったことを知り、それを防ぐために一生懸命取り組んでいるそうです。

その悲しい出来事とは、70年以上前に岡山聾学校と盲学校で火事が起き、盲学校の生徒は無事逃げられましたが、聾学校の生徒は逃げ遅れてしまい、16人の聞こえない子どもたちが亡くなりました。音による情報が多いので、どうにかできないかという気持ちからサイレン音を感知して振動にするなど試作を繰り返しているそうです。そのようなことがあったのは初めて知ったので衝撃を受けました。また、東日本大震災も、地震は揺れで分かるので気づいたが、津波の音声による情報が伝わらず、逃げ遅れで亡くなった聴覚障害者も多くいます。何かあったときに確認、逃げるといった、命を自分で守る大切なアプリ『D-HELO』が実用化されたら、ぜひ取り入れたいと思っています。

では、熱中症にはお気をつけて良い週末をお過ごしください

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7月3週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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