週間デフニュース2024/07/12号

7月2週目の聴覚障害にまつわる週間デフニュース

皆さん、こんにちは!

ニュースでは災害レベルの暑さで熱中症にかかる方が増えていると連日放送していますね。七夕の日は息子の野球試合観戦で、快晴で良かったのですが、茹だるような暑さ、さらに観戦席はやけどするくらいの熱さで座れない状態でした。もちろん、観客席に3つのテントを立てて、席をある程度冷やして対策をしました。長く外出している方も、クールネックリングなど少しでも涼しく過ごしてくださいね。

さて、今回は4つのニュースをご紹介します!

目次

漫画、中学の頃から聴こえにくくなり始めた高校生のお話

『10代の時のつらい経験、私たちはこう乗り越えました』という10代の時に苦しいことや悲しいことなど、それぞれ読者の体験談の短編漫画です。その中に中学の頃から聴こえにくくなり始めた高校生の体験談もあります。作者はしろやぎ秋吾さんで、SNSで「10代で辛かったことからどのように乗り越えてきたか」をテーマに体験談を募集し漫画にしたもので、聴こえにくくなった高校生の話だけではなく、性的マイノリティやいじめなど多くのエピソードが入っています。

友達との付き合い、先生との出会い、自分の居場所など所々で自分自身と向き合いながら、自分らしく道を歩んでいく高校生の話が心に響きました。だんだん聴こえにくくなるという不安に苛まれながら、変化していく友達との付き合いに苦しみ、そして人との出会いから自分の居心地の良い場所を見つけることができた彼女はきっと幸せになっているだろうと感じます。もちろん記事にある通り、綺麗事ばかりではないので、その経験があったからこそ、自分を受け入れ、辛いこともきっと乗り越えているだろうと思います。

福島県、「手話応援デー」福島ユナイテッドとデフサッカー体験で手話を学び、デフリンピックの周知を取り組む

7月7日(日)に福島市にあるとうほう・みんなのスタジアムで、デフサッカー体験教室が行われました。デフサッカーとは聴覚に障害のある方が取り組むサッカーで「音のないサッカー」と呼ばれています。小学生の子どもたちが参加し、手話の挨拶や応援、「ありがとう」「よろしくお願いします」などを学び、そのあとは福島ユナイテッドFCの選手と一緒に試合を楽しんだようです。会場にはデフリンピックの周知として、ブースを設け、サポーターの方々や子どもたちも手話を学んでいました。

2025年11月にデフリンピックが開催されますね!デフリンピックでは21競技があり、その中のサッカー競技は福島県内で開催されることに決まりました。それに伴い、福島ユナイテッドFCと日本ろう者サッカー協会と共同企画で「手話応援デー」としてデフサッカー体験教室を設けたそうです。また、デフリンピックの周知と共に手話で応援しようとブースを設け、手話を学ぶ子どもたちやサポーターの方々も見られました。それを機にろう者や手話に対する理解が深まり、来年のデフリンピックで聞こえない人だけではなく、聞こえる人も一緒に盛り上がると良いですね!

岡山県、ろう団体と共に制作してきた岡山放送が”放送文化基金賞”を受賞

公益財団法人放送文化募金から過去1年間(2023年4月〜2024年3月)放送された最も優れた番組やコンテンツとして選ばれた個人や団体、企業に贈る”放送文化募金賞”で、7月9日に東京で贈呈式が行われました。岡山放送は放送文化部門として、情報アクセシビリティ推進部の取り組みに評価され受賞されました。その取り組みについて30年にわたり、ろう団体と一緒にスポーツにおける手話実況やニュースなど手話放送を制作してきました。贈呈式には手話通訳付きで一緒に取り組んできたろう者も参加し、受賞を喜びました。

贈呈式には手話通訳付きでろう者も参加したそうなので、大変嬉しく思います。また、岡山放送とろう団体との取り組みについて、スポーツでの手話実況などここ「週間デフニュース」でも取り上げておりその活躍を知っていたので、受賞したというニュースを見つけた時は自分事のように嬉しく思いました!引き続き、応援していきたいと思います。

“JATA SDGsアワード”、株式会社H.I.Sの『しゅわ旅カレッジ』が優秀賞を受賞、さらに”ツアーグランプリ2024”も

一般社団法人日本旅行業協会が主催する”JATA SDGsアワード”で、「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に向けた取り組みに対する評価で、社会・人権部門から株式会社H.I.S『しゅわ旅カレッジ』が優秀賞として選ばれました。『しゅわ旅カレッジ』は聴覚障害のある方が、楽しく旅行ができるように、様々な不安の解消をするための手話で学ぶトラベル教養講座で、9年前から実施しています。受賞について、最も優れた旅行企画”ツアーグランプリ2024”も国内旅行部門として、審査員特別賞『手話通訳付き 羽田空港バリアフリー&JAL MUSEUM・格納庫見学ツアー』も受賞されました。

”JATA SDGsアワード”も”ツアーグランプリ2024”も賞の種類は違えど、W受賞は大変喜ばしいことですね!聴覚障害者も旅行を楽しめるように『しゅわ旅カレッジ』、手話通訳付きのツアーなど様々な工夫がなされ、大変感銘を受けました。旅しながら、手話でガイドを受けられるサービスは少ないので、現地での情報が盛りだくさんで楽しめられますね。

編集後記

誰1人取り残されない社会を目指して様々なことを工夫して提供したことに対して、栄誉のある賞を受賞されたことはろう者や手話に対する理解が広がることにもつながるので、ぜひ知ってもらいたいとピックアップしました。

そして、気になる『しゅわ旅カレッジ』について、どのような取り組みがあるのか調べてみました。

現在では9月の防災週間にちなんで、「防災地下神殿」の見学ツアーで東京にある首都圏外郭放水路へ手話でガイド、また国際手話ガイドも付いており、外国籍ろう者も参加できるそうです。

他にもホテルでのテーブルマナー講座もあり必見ですね!

また、過去の取り組みの中で、JALやANAの見学ツアーもあって、今後の企画ツアーが大注目ですね。

YouTubeや旅の思い出ギャラリーもあり、YouTubeでは旅行中の様子や現地での紹介、手話ツアーの概要やおすすめのポイントもあって、大変見応えがあります。

私は地元のろう協企画で日帰り旅行、あとはキャンプが趣味なので、弾丸キャンプ、1週間のお休みがあればキャンプ旅をしますが、国内外問わず、このような手話付きツアーは個人的に参加したことがないので、大変興味を持ちました。特にYouTubeで見たナミビアでのキャンプは楽しそう、満天の星も見ることができるそうなので、ますます行ってみたいと思いました。

今週のニュースはいかがでしたか?旅行はリフレッシュはもちろん、現地に行ってみないと分からない新しい発見もあって楽しいですよね!

では、熱中症にはお気をつけて良い週末をお過ごしください

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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