週間デフニュース2024/06/28号

皆さん、こんにちは!

梅雨入りしましたね〜!どんよりと暗い、少し肌寒い日もあれば、すごく暑い日もある梅雨時期では、頭痛がしたり、だるかったりなど最も体調が崩しやすい時期でもあり、「梅雨だる」とも呼ばれているそうです。在宅ワークをしている私は体調に気をつけていますが、やはり頭痛やだるさを感じることがあります。そんな時は休んだり、ネトフリで映画を見たりなど好きなことをしてリラックスするようにしています

さて、今回は4つのニュースをご紹介します!

目次

映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』、第26回上海国際映画祭に出品

「エフィラは泳ぎ出せない」などの本の著者でもある作家の五十嵐大さんは、耳の聞こえない両親のもとで育ったコーダです。その五十嵐大さんの物語でもある『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が映画になり、俳優の吉沢亮さんが主人公の五十嵐大さんを演じました。母役は忍足亜希子さんが演じています。この映画作品を第26回上海国際映画祭に出品しました。吉沢亮さんは、役作りで大変だったことは会話を成立するために手話と共に表情も表現しなければならないと述べています。

コーダにまつわるドラマや映画が増えてきて、嬉しいですね!この映画は9月20日から順次全国上映するそうです。早く上映日にならないかなと待ち遠しいです!
コーダでもある五十嵐大さんは「エフィラは泳ぎ出せない」の他に「しくじり家族」「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」という本も出版しています。また、映画と同じタイトルで「ぼくが生きてる、ふたつの世界」という本も7月11日に発売されるそうです。これは大注目ですね!読みたいと思います。

ACジャパン広告で手話付きCM、7月1日からスタート

公益社団法人ACジャパンの2024年度公共広告作品として、手話付きCMが7月1日から全国放送することが決まりました。テーマは「不寛容な時代〜エンパシーをヒントに」で「決めつけ刑事(デカ)」という作品で、SNSから噂話などから不確かな情報の上で、判断することに対して警鐘を鳴らしていくという内容となっています。このCMは聴覚障害者に対する情報格差の解消を目的として手話とオープンキャプション(字幕)が付き、放送されます。

手話付きCMと言えばACジャパンと思い浮かぶのではないでしょうか?前回のCMは、NHKのEテレ「みんなの手話」に出演している森田明さんが出ていましたね。7月1日から那須映里さんが出演されるとのこと、すごく楽しみです。字幕付きのCM、またはリモコンにある字幕をオンにすれば見られるCMがありますが、このような手話付きのCMがもっと増えていくと、手話を使う方もいると知っていただくきっかけになれたら嬉しいなと思います。

沖縄県、小学校で「難聴とは?」アニメで学ぶ難聴の理解普及

沖縄県内の小学校で「なんちょう なんなん♪」(難聴 何なん?)というアニメで、聞こえない、聞こえにくいことで困っていること、不安に感じていること、そして解決や対応方法をアニメで分かりやすく伝えていました。この記事は会員でないと最後まで読むことはできないのですが、小学生でも分かりやすく、イラストも文字も絵本のような雰囲気のアニメは大変意義のあることだと思い、皆さんにもぜひ知ってもらいたいとピックアップしました。その取り組みについて、2つ目のサイトにもありますので、併せてご覧ください。

難聴に対する理解を促進するアニメは誰でも分かる絵本のような雰囲気で、最後にはお互いが手を取り合って楽しい世界を作ろうという前向きな気持ちになりました。私は地元で聞こえないことについての理解促進を広める活動をしており、困ること、そしてその上で理解し配慮をしなければならないとこれまで伝えてきました。このアニメを見て、私は当事者なので「分かる分かる〜!」という共感でしかないのですが、聞こえる人にとっては初めて見る世界だと思います。それを考えたときに、配慮しなければならないだけではなく、聞こえる皆さんができることは何なのか、できることから始めてそこから手を取り合って楽しい世界を作っていくのも楽しいなと思いました。

難聴を放置すれば、認知症になる確率が上がる

近年において、難聴になる高齢者や若者が増えつつあり、補聴器の活用などの対策をせず、放置すると認知症になる確率があがるとWHOが警鐘を鳴らしています。

そして、視力が落ちたり、見えにくくなったりという理由で眼鏡店に行き、自分の視力に合った眼鏡を購入すると同じように、聴力が落ちた、聞こえにくくなったことで補聴器を販売しているお店に行き、自分の聴力に合った補聴器を購入するという似ているようですが、実は違います。耳から音が入り、脳で聞いています。そして、難聴になった脳は”聞こえにくい脳”になっており、聞き取れる大きめの音が突然入ると脳がびっくりしてしまいます。そうならないためには、正常な脳になるまで補聴器を装用して小さい音から少しずつ入れながら脳を慣らしていくというトレーニングのことを聴覚リハビリテーションといいます。そのトレーニングを行うことで補聴器を正しく使い、認知症になる確率が低くなるという記事になっています。

編集後記

聴覚リハビリテーションについて、この記事を読んで、トレーニングのことを初めて知りました。補聴器を「聞こえなくなった脳」に合わせて小さい音から少しずつ合わせていくというトレーニングは脳にも負担なく徐々に慣れていき、正しく活用できることは良いですよね。以下のサイトにも分かりやすく記載されていますので、併せて読んでくださいね。

聞こえの程度は人によって異なります。補聴器でトレーニングをし、聞こえる人と全く同じになれるとは限らないので、自分に合った方法でやっていくのも良いでしょう。私は手話という言語があるので、補聴器など装用しなくても目で見るほうが自分に合っているので、その方法でやっています。

補聴器の購入について、障害者総合支援法に基づき、身体障害者手帳を交付している方を対象に補聴器の購入費用を補助金で負担しています。

途中で聞こえなくなった方にも身体障害者手帳の等級に該当していれば、交付することができます。また、交付することで補聴器の補助金制度などの福祉サービスも受けられます。

身体障害者手帳をお持ちでない方も自治体によって異なりますが、以下のような事例があります。まずは住んでいる地域にお問い合わせすると良いでしょう。

補聴器装用について、私は医学的に言うと「先天性重度高感音難聴」で両耳100db以上なので、補聴器をつけたからと言って、聞こえる人と同じように聞こえるとは限りません。つけても音は聞こえますが、何の音なのか、どこから音が来ているのか、声も区別できません。

私は物心ついた時にはもう既に補聴器を装用していました。年長になる頃まではポケット型補聴器を装用、その後は耳かけ型補聴器を装用してきました。うろ覚えなのですが、小学生までは1年に1回〜2回くらい補聴器の専門の方が来宅し、補聴器と聴力との簡単な調整、メンテナンスを行なった気がします。

しかし、補聴器を装用することで、入ってきた音に反応することもあって、音はどこなのか探したり、たまたま音のある方向に振り向いた時、隣にいた子が「少しは聞こえているでしょ?」と言われたりすることがありました。また、会話で口話でやり取りすると、「聞こえているでしょ?」とたびたび言われました。他にも「聞こえてないはずなのに、なぜ発話できるの?」と言われ、口話訓練(※)についてお話すると驚かれます。何年か前に補聴器が壊れたことをきっかけに装用しなくなりましたが、今の補聴器は昔と比べてハイテクになっていると思います。少し試してみたいなと正直思うこともありますが、生まれつきということもあって、聞こえないことが当たり前に生きてきている私は、手話ができない方とのコミュニケーションに不便を感じることはあっても、不幸ではないのでそのままでいいと思っています。

※口話訓練:幼児の時に口の形が描かれたイラストや先生の口や舌の動きを真似して発話する訓練(私の経験から)

では、良い週末をお過ごしください

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

こんにちは!Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです。
ろう者、2児のきこえる子どものママをしています。
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きこえないライター、盲ろう者ライターを中心に、そして時々きこえるライターも、ライフスタイルやいろんな想い、おすすめの情報を発信しています!
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