週間デフニュース2024/06/21号

6月の週間デフニュース第3週目

皆さん、こんにちは!

今日は夏至、1年で最も昼が長く、夜が短くなる日が始まりますね。

夏至の日に全国各地によっては習わしがあるそうです。例えば、豊作を願って田植えをする、京都では水無月という和菓子を食べるなどという習わしがあり、私の住む地域にはないので、驚きました!

そして、沖縄は昨日、梅雨明けしたとニュースがありました。例年より5日早いそうですが、ますます暑さも厳しくなりますので、水分補給はしっかり摂っていきたいですね。また、鹿児島県など九州地方では大雨、氾濫や土砂災害の恐れがある地域もあります。何事もなく安全でありますように…。

目次

弁護士・田門浩さん、国連障害者権利委員に選ばれる

国連障害者権利委員会では18名の委員として構成され、そのうちの9名が委員の任期が終わるので、選挙を行いました。立候補者は13名、日本は田門さんが立候補し、当選されました。投票数が最も多く、日本人として2人目となりました。田門さんは弁護士として25年以上、国内外で障害者の権利や保護を取り組んできました。そして、委員として、1月から世界の障害者の権利を守る取り組みを行います。

国連障害者権利委員会とは世界の障害者が安心して過ごせられるように、障害者の権利条約に基づいて差別はないか、人権侵害はないかという条約違反、世界各地の当事者である障害者からの意見や苦情で調査、権利や保護を守る役割があります。その中にろう者で弁護士として障害者の人権を守る取り組みをしてきた田門さんが選ばれたことは同じろう者として大変嬉しく思います。田門さんの「ろう者がその一員となることで、社会からろう者も世界で活躍できるのだと、理解が深まっていくと思う」心強いコメントは子どもたちにも夢を与えてくれると思います。心から応援しています!

最高裁、傍聴人向けの手話通訳者配置と費用について、裁判所が負担

旧優生保護法に基づき不妊手術の判決が7月に最高裁で行われます。そこで傍聴人向けの手話通訳者も裁判所が費用負担、配置することになりました。このような取り組みは全国の裁判所では初めてであり、判決を言い渡される7月3日は多くの聴覚障害者が傍聴人として来所、しっかりと説明をする必要があると述べました。また、原告側の支援団体や弁護士はこれまで「傍聴しやすいよう環境整備が必要」と繰り返し要望しておりました。

過去記事・2024/05/31号にも手話通訳者は原告である聴覚障害者向けに配置、公費負担とし、傍聴人向けの配置は認めるが、費用は原告側が負担とするという記事があります。最高裁が傍聴人向けに配置、費用負担することになり、公的機関として合理的配慮の提供は原告/被告だけではなく、傍聴人にも手話通訳者配置が必要だと私は思います。最高裁は「公費負担で手話通訳者配置することは選択肢のひとつだ」と全国の裁判所に向けて周知したとありますが、当たり前に手話通訳者がいる環境になってほしいと願うばかりです。

静岡県、海を楽しみながら学ぼうボディボード体験会

6月9日に静岡県下田市で、耳が聞こえなくても海を楽しみながらボディボードを学ぶ体験が行われました。

“一般社団法人 陽けたら海へ”代表で企画者でもある堀 由美恵さんは元プロボディーボーダーで自身も聞こえない方です。同じ聞こえない方も海を楽しんでもらいたいということから10年以上活動してきています。参加者は家族も含めて14人、動画にはボディボードで波に乗る方法などを学びながら、楽しく取り組んでいました。

この記事を見つけた日は暑かったので、動画を見ると、すごく気持ちよさそうで海に入りたいと思いました〜!子どもたちも波に乗れて嬉しそうにしてたり、体も使って指導を受けたりなどもあり、情報保障もしっかりしていて、安心して楽しそうだなと印象的でした。ボディボードをやっているという知り合いもいて、久しぶりに見られて嬉しかったです!
以下のステキなHPもありますので、ご興味のある方、ぜひご覧ください。
一般社団法人 陽けたら海へ

“教育格差をなくそう” NPO法人ろう・難聴中高生の学習支援の会が寄付開始

NPO法人ろう・難聴中高生の学習支援の会は、ろう・難聴の中学生、高校生を対象に手話や文字などニーズに合わせて指導を提供しています。一般の塾では情報保障が付いていないため、通いにくいという現状から、教育格差が生じており、2013年から活動している団体です。2023年度までは助成金を基に活動してきましたが、2024年度からはまだ未定ということから、これまで通りの学習支援ができるよう寄付を開始しました。

情報保障を取り入れた塾は一般的になかなかないので、このような学習の場は大切ですよね。ろう・難聴の中高生に合わせた学習支援がないままですと、個々によっては勉強についていけない、高校受験や大学受験にも影響し、希望の高校や大学の選択肢も狭くなり、どんどん教育格差が生じてしまいます。それを防ぐために学校で理解できなかったことを塾で補い、受験対策にも力を入れている団体、そこで学んでいるろう・難聴の中高生にも応援したいですね!

長野県、ろう文化を取り入れた結婚式

ろう者のカップルが結婚式を挙げるため、結婚式場のスタッフと共に聞こえない参加者も聞こえる参加者も楽しめられるように工夫をしました。接客に必要な手話や筆談、カードの掲示で応対、開始の合図などライトを点滅、式の流れなどの情報をスクリーンで流すなどの取り組みました。また、結婚式場はろう者のカップルの応対は初めてで、積極的に「何が必要か」など一緒に考えながら取り組んだという記事になっています。

心に残る結婚式になれるよう、スタッフと共に工夫し、誰でも見て分かる結婚式がろう者カップルも参加者も楽しめられただろうと嬉しくなりました。スタッフもろう者カップルの応対は初めてだそうだが、何が必要なのか積極的に質問したり提案したりなど、カップルが聞こえる聞こえない関係なく、素敵な結婚式を挙げるという共通の意識から、手話で応対もできるよう手話講座に通ったり、「紅茶とコーヒーどっちがいいですか」などのカードを作成したり様々な取り組み、そこで挙げるカップルをひとつひとつ大切に尊重していることが伝わりました。

編集後記

6月といえば、梅雨というイメージが多いのではと思いますが、「6月の花嫁」または「6月の結婚」と”June bride”(ジューンブライド)と呼ばれる6月を象徴する言い回しがあります。

諸説はありますが、6月に結婚すると幸せになれるというヨーロッパの言い伝えとして知られています。昔はヨーロッパでは農繁期、農業の仕事が最も忙しい時期が3月〜5月だったそうで、解禁されるのが6月なので、皆でお祝いムードができるということもあるそうです。

ヨーロッパからの言い伝えでもあり、ヨーロッパの6月は乾季で、カラッとした気持ちの良い晴天の下で結婚式を挙げるカップルが多くいるそうです。しかし、日本の6月といえば、梅雨という雨季の時期でもあり、雨の中で結婚式を挙げることもあるかと思います。

では、日本の場合は結婚式を挙げる最も多いシーズンについて、ゼクシィなどで調べてみると、春と秋が多いそうです。実際に私も結婚式挙げたのは11月でした。

私は10年以上前なので、うろ覚えですが、打ち合わせと結婚式場はもちろん手話通訳者を派遣、内容についての情報は経験のある友達に聞いて参考にしながら、決めていった記憶があります。

時代の変化に伴い、身内だけで挙げる方、写真だけという方、様々な結婚式の形が出てきています。

上記の記事のような情報も大切な情報のひとつであり、カップルだけではなく、結婚式場のスタッフも大変参考になるので、全国各地、メディアにも広がっていけたらいいなと思っています。

では、良い週末をお過ごしください

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この記事を書いた人

Akkoのアバター Akko 編集長

Webメディア「キコニワ」の編集長・Akkoです!
読書、旅行、そして旅しながらキャンプをするのが大好きな、きこえる子ども2人を子育て中の母です^^
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