「世界とつながるろう者・盲ろう者との出会い」イラストで、地球の上空を紙飛行機で飛ぶ田畑さんが描かれており、その周囲には「言語」「対話」「価値観」「文化」のそれぞれの吹き出しがある。

皆さん、こんばんは!

前回は「ノルウェー渡航〜触覚の体験〜」について紹介しました。いかがでしたか?

まだの方は、ぜひあわせてご覧ください✨

今回は、海外の盲ろう者とろう者との出会いについて、私の体験を紹介したいと思います。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

目次

はじめに─出会いが始まった瞬間

大学生の時、初めて外国の盲ろう者と出会いました。東京盲ろう者友の会の交流会でアメリカから来た盲ろう者と会ったのですが、当時の私はアメリカ手話(ASL)ができず、十分なコミュニケーションが取ることができませんでした。その後、アメリカの盲ろう者2名の講演会に参加する機会がありました。盲ろう通訳・介助員の支援を受けながら交流する中で、「直接、手話で会話ができるようになりたい」と強く思うようになりました。これがきっかけで、アメリカ手話の講座に通い始めました。

世界のろう者・盲ろう者との交流

アメリカ手話を学び始めてから、東京盲ろう者友の会でアメリカ・テキサス州の盲ろう者・Dさんに再会しました。その時、アメリカ手話で会話をすることができました。以前とはまったく違う、深いコミュニケーションが生まれました。その後も、スウェーデン・ストックホルムスウェーデン・ストックホルムから来た盲ろうの男性、ドイツ・ミュンヘンから来た盲ろうの男性など、さまざまな国の盲ろう者に出会い、アメリカ手話で交流を重ねました。

ヨーロッパのろう者や盲ろう者に出会う機会が増え、より幅広いコミュニケーション手段が必要だと感じるようになりました。また、今後、海外で仕事や研究などをする機会が増えるかもしれません。その時、国際手話でコミュニケーションを取る必要があると考え、今年4月から国際手話の講座に通い始めました。5月には、スペインから来た若い盲ろうの男性に出会い、簡単な国際手話を使って短いながらも会話することができました。

また、国際手話初級クラスと中級クラス1の最終講座の中では、ゲストとしてドイツ出身のろう者・Nさんが講演を行いました。これまで世界のろう者と直接出会う機会は多くありませんでしたが、この講演は、国や文化の違いを超えたつながりを実感する貴重な経験となりました。

アメリカ手話と国際手話

国際手話は言語がなく、様々な国で使われている手話を取り込んでいます。アメリカ手話はアメリカだけの手話言語になります。

アメリカ手話は主にアメリカやカナダのろう者が使用する言語です。国際手話は、世界のろう者同士が意思疎通を図るために用いる手話です。特にヨーロッパのろう者が良く使う手話を取り込んだのが国際手話として広まっています。そのため、母国と同じ手話があったりします。以前の国際手話はアメリカ手話を多く取り込んでいたため、アメリカ手話以外の国の手話を取り入れる動きがあります。まだまだ変化の多い手話だと言えます。

例えば、「こんにちは」や「ありがとう」は、アメリカ手話と国際手話は同じ表現を用います。一方、「名前」の表現は違います。アメリカ手話では『U』の形をした両手を交差させて、片手をもう片手が2回叩くような動作をすることで表現しています。国際手話では『U』の形の片手のみ自分の前に出して横の外側へ引くとその表現になります。

このように、国や地域による手話の違いを知ることは、とても興味深いです。アメリカ手話や国際手話の講座では、通訳・介助員から弱視手話や触手話での通訳を受けました。

 日本では日本手話で自然に会話ができますが、外国人のろう者・盲ろう者とのコミュニケーションでは、手話のスピードや表現の違いから、理解が難しい場面もあります。それでも、分からないことをそのままにせず、積極的に質問し、もう一度説明してもらうことを大切にしています。最初は文化や価値観の違いが分からず、不安を感じることもありました。しかし、相手の文化や言語について知ることで、自分自身の文化や言語を見つめ直す機会にもなりました。

出会いから感じたこと

2025年11月には、デフリンピックで多くの外国のろう者と出会い、国際手話やアメリカ手話で積極的に交流しました。その中で、ろう者文化と聴者文化の違いを改めて実感しました。

ろう者文化には、オープンで表現豊かなコミュニケーションを大切にする姿勢があり、それが人と人を強くつなげていると感じました。国境や言語の違いを越えて出会ったろう者・盲ろう者との対話は、私にとって世界を広げてくれる大切な経験です。

これからも、手話を学び続けながら、多様な人々とつながっていきたいと思います。

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「世界とつながるろう者・盲ろう者との出会い」イラストで、地球の上空を紙飛行機で飛ぶ田畑さんが描かれており、その周囲には「言語」「対話」「価値観」「文化」のそれぞれの吹き出しがある。

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この記事を書いた人

たばた はやと:触覚デザイナー
1997年東京生まれ、現在は横浜在住、京都芸術大学大学院に在学中。先天性盲ろう者。コミュニケーション手段は、接近手話・触手話・指点字・筆談など。趣味はマラソン・旅行・2人乗りのタンデム自転車。

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